2012.09.02 (日)
昨日なんとか女体山を越えて88番札所、大窪寺に結願した
一般には結願するとそのまま和歌山県の高野山へとお礼参りに行くようだ
満願のお礼報告に徳島県の1番札所、霊山寺へと向かう人も
歩き遍路だけが記帳できる発願の帳面があり無事満願の記帳に向かうのだ
ワタシの場合、そもそも歩き始めは格安観光バスツアーだったので
名簿に記帳はない
だが、へんなこだわりからどうしても歩いて1番札所までお礼に行きたい
しかも、バスで巡った5番札所から逆にお礼に戻りたい
そんな馬鹿馬鹿しい思いで歩きにこだわった
6:00前に民宿を出てこだわりの<大坂峠越え>の道へと立つ
痛み止めと、グルグルのテーピングで最後の歩きへと出発だ
引田の町を後にして渉る橋の左手に小島の見える瀬戸内海が広がる
海岸線を行く国道から右へと田園地帯を進む
右前方にきっと昨日越えた女体山辺りかと思われる山並みをしみじみと眺める
JR高徳線に沿って暫く歩くと前方に小高い山が見え出す
いよいよ大坂峠への登り口 7:00
昨夜、民宿で読んだ地元の民話
義経一行が越えたとされる<大坂峠>ではないようだ
ちょっと残念だなぁ
道幅の広い山道を徐々に登る
この峠の地図は県道が実に小腸のように曲がりくねっている
車道を行けば恐ろしく何度も折れ曲がって登らねばならないが
遍路道は標高を一気に上げるべくショートカットして登る
左下に見える小島の浮かぶ讃岐相生の海
これが最後の香川県の眺めとなろう
もともと人が荷物を背負って阿讃(阿波と讃岐)の行き来をしていた急な峠道
今は藪が生い茂り、お礼参りのお遍路さんもほとんど通らない
お地蔵様の前の枯木が人気のなさを物語る
県境を越えて登ります 7:35
やっと徳島県へと戻ってきました
県境の尾根をアップダウンしながら、ほとほと疲れた先に木段
もうこれで最後の登りにして欲しいよ
多分この分岐辺りがH380m地点の峠道の最高点かな 8:00
引田から6kmくらい歩いて登ってきたでしょうか
左に進むと心強い遍路札がしっかりとぶら下がっている
平成11年とあるからもう12年も前に歩かれた大阪からの女性でしょうか
道はずんずんと下って行きます
急な山道、杖になりそうな枝を拾い膝をかばいながらユックリ下ります
一度車道を横断してショートカットの急階段を下ります
徳島県板野町の山間の集落が見えてきました
集落へ下りてJR高徳線の踏切を渡り車道を歩きながら今越えてきた大坂峠を振り返り見ます
香川県から徳島県へ、一番高い鉄塔のあたりから降りてきましたね
残暑がきつく車道歩きはへとへと
無人駅の阿波大宮駅のベンチで休憩です 8:45
時刻表を見ると今電車は行ったばかり、次は1時間後
たっぷり休憩したら再び照り返しのきつい車道を歩きます
まだかまだかと歩く
高松自動車道をくぐればあと少し
なんとか辿り着いたよ
3番札所の金泉寺 10:15
長かったね~ 11kmの道のり
へとへと~~
え~と、先ず5番札所の地蔵寺へと向かおうか
いやいや足を休ませてあげたいのでここは3番さんにお参りして休みましょう
お参りを済ませてベンチで休憩
この地を根城にして何順もしてるらしいオジサンが
「なんで一番遠い大坂峠なんか越えてきたんや、あの峠は幽霊が出るので有名やで~」
と呆れ顔で話しかけてきた
「何でもいいんです、とにかく大坂峠を越えたかったんです」と答える
山梨からやってきたと言う青年はこれから順打ちで別格も回ると言う
立派な体格の持ち主だから大丈夫だろう
同行二人の歩き遍路の地図をもう不要だからと譲る
無事に結願してほしいものだ
気をつけてね~と見送る
少し感動してすっかり長居をしてしまった
予定の巡拝路を変更して4番札所の大日寺へと向かうことにしよう
あくまで遍路道を行きたいのでオジサンの教えてくれた車道は避ける
途中、愛染院にもお参り
暑すぎるのと空腹で民家を改装したうどん屋さんをみつけ立ち寄る
釜揚げなので待ち時間が長い
店内の壁に見つけた色紙のサインに目を見張る
なんと!
3月に那智で<蘇りの熊野詣>のイベントに参加した時
ボランティアで参加された歌手の方のものだった
不思議な縁だなぁ
ちょっと時間をとりすぎて急いで4番札所、大日寺さんへと向かいお参り 13:25
足が思うように運ばないながら5番札所、地蔵寺へ 14:30
ほとんど記憶がなかったが大きなイチョウの木を見て思い出した
3年前の9月16日に訪れた時には銀杏の実が沢山落ちていた
お参りを済ませて来た道へと戻ります
足がどうにもこうにも動きません、20km弱の歩き
丁度、JR高徳線板野駅まできたのでここでストップ 15:30
このまま駅から徳島市内の友人の家に向かうか
でも明日ももう歩く事は無理なので一大決心します
タクシーで行くことにします
最後に情けないことですがどうしても今回の区切り打ちで一応は八十八ヶ所参りを終えたい
足が快復してまた楽しく歩ける時に歩き残した札所間は歩こう
2番札所、極楽寺
心残りな満願お礼参りの形となった
1番札所、霊山寺 15:45
あのまま歩き続けていたら門限の17:00までにはとうてい着かない
ありがとうございましたの言葉を述べ
ご朱印を頂き必ずやまたきちんとお参りに上がります
と門前を後に板東駅へと送ってもらう
友人に電話して板東駅から佐古駅まで移動する
友人宅に着きシャワーするともう足は完全に潰れたマメが崩れ踵でしか歩けない
アイスパックで火照る足を冷やして行儀悪く横にならせてもらう
2012.09.02 (日)
ここに三年に渉る区切りうちの四国八十八ヶ所歩き遍路の旅が終わる
だが、歩き残した86番札所、八栗寺~87番札所、長尾寺
結願の88番札所~引田
2番札所、極楽寺~1番札所、霊山寺
何時の日かリベンジです
そして、本当の意味でのお礼参りの高野山へも歩いて参りましょう
全ての出逢いとお接待に感謝しつつ
四国歩き遍路の記事を‘‘完’’とさせていただきます
ありがとうございました
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