手術で半分近くの舌を失い、残った舌には痺れが残っていて、動かすことは全く出来ない。
なので、「筆談」と言うことになるが、これも始めは大変なことであった。
始めは、幼児が使うような、書いたことが直ぐに消せるボードを使ったので、必要最小限の事しか伝わらない。
あとは、医師や看護師の問いかけにこちらが反応をするだけ。
途中からはノートに書いたが、文字で意思を伝えるのは非常にまだるくてイライラしたが、誰かに文句を言うわけにも行かない。
3度目の手術後、何度か声を出しては見るが、言葉にはならない。
舌が半分になり、残った舌にしても、柔軟性は全くなく、自分の意思で動かすことさえ出来ないのです。
3度目の手術後から言語療法士が来るようにはなったが・・・・。
週に一回で、時間は1時間くらい。
言語療法士の所見もかなり悲観的である。
が・・・・。
年末最後の来院のあと、翌年の予約を取り付けるも、その言語療法士はそれ以後やって来なくなる。
が・・・・。
私が術後始めて言葉を発したのが、その言語療法士が最後にやってきた翌日なのです。
たまたま病室に看護師さんがやってきたときのことです。
入口で危なくぶつかりそうになったときに、思わず私の口から「危ない!」と言う言葉が出たのです。
その言葉を聞いた看護師さんは目を丸くして、「○○さんがしゃべった」と、涙を流して喜んでくれました。
私自身もビックリです。
そこで他の言葉も発してみたが、その半分も伝わらないものの、何となく言葉にはなるのです。
その話は直ぐに病棟全体に広がり、他の看護師さんたちも喜んでくれる。
言語療法士からは「当分話しは出来ないと思いますよ」と聞かされていた主治医たちもビックリ仰天です。
正直、言語療法士が来た時間は僅かで、まともにリハビリなどしてもらっていない。
が、ミキサー食とは言え、「口から食事をする」と言うことがリハビリにもなったようなのです。
これは今でも言えることなのです。
そう、ミキサー食を食べるようになってからは、それまでは殆んど動かせなかった残りの舌が、少しずつではあるが、動くようになるのです。
ただ、「動く」とは言っても、その動きは極めて限定的です。
何しろ、術後4年経過した今現在でも、その動きは「正常時の五分の一」にも満たないのだから。
なので、まだ上手くしゃべれない文字が幾つもあります。
が、メールの「予測変換」と同じで、前後の言葉で抜けた部分を推測してもらえるので、大体の意思疎通は出来るようになっています。
が・・・・。
人によっては上手く通じない事もあるのです。
初対面だと難しく、電話でも通じないことがあります。
続く
なので、「筆談」と言うことになるが、これも始めは大変なことであった。
始めは、幼児が使うような、書いたことが直ぐに消せるボードを使ったので、必要最小限の事しか伝わらない。
あとは、医師や看護師の問いかけにこちらが反応をするだけ。
途中からはノートに書いたが、文字で意思を伝えるのは非常にまだるくてイライラしたが、誰かに文句を言うわけにも行かない。
3度目の手術後、何度か声を出しては見るが、言葉にはならない。
舌が半分になり、残った舌にしても、柔軟性は全くなく、自分の意思で動かすことさえ出来ないのです。
3度目の手術後から言語療法士が来るようにはなったが・・・・。
週に一回で、時間は1時間くらい。
言語療法士の所見もかなり悲観的である。
が・・・・。
年末最後の来院のあと、翌年の予約を取り付けるも、その言語療法士はそれ以後やって来なくなる。
が・・・・。
私が術後始めて言葉を発したのが、その言語療法士が最後にやってきた翌日なのです。
たまたま病室に看護師さんがやってきたときのことです。
入口で危なくぶつかりそうになったときに、思わず私の口から「危ない!」と言う言葉が出たのです。
その言葉を聞いた看護師さんは目を丸くして、「○○さんがしゃべった」と、涙を流して喜んでくれました。
私自身もビックリです。
そこで他の言葉も発してみたが、その半分も伝わらないものの、何となく言葉にはなるのです。
その話は直ぐに病棟全体に広がり、他の看護師さんたちも喜んでくれる。
言語療法士からは「当分話しは出来ないと思いますよ」と聞かされていた主治医たちもビックリ仰天です。
正直、言語療法士が来た時間は僅かで、まともにリハビリなどしてもらっていない。
が、ミキサー食とは言え、「口から食事をする」と言うことがリハビリにもなったようなのです。
これは今でも言えることなのです。
そう、ミキサー食を食べるようになってからは、それまでは殆んど動かせなかった残りの舌が、少しずつではあるが、動くようになるのです。
ただ、「動く」とは言っても、その動きは極めて限定的です。
何しろ、術後4年経過した今現在でも、その動きは「正常時の五分の一」にも満たないのだから。
なので、まだ上手くしゃべれない文字が幾つもあります。
が、メールの「予測変換」と同じで、前後の言葉で抜けた部分を推測してもらえるので、大体の意思疎通は出来るようになっています。
が・・・・。
人によっては上手く通じない事もあるのです。
初対面だと難しく、電話でも通じないことがあります。
続く