へそ曲がりおじさんのひとり言

常識にとらわれるのが嫌い。
他人と同じ事が嫌い。
世の中、別な角度から見ると新しい物が見えるから。

あれから4年     6

2015年10月13日 21時36分35秒 | 舌癌手術後の経過
次々に起きる難問で、退院の時期が全く決まらない。


が、それらを少しずつ解決しても、最大の難関が2つも残っているのである。


それは、「食べること」と「話すこと」である。

まず始めに取り組むべきは「食べる(食事)」である。

2ヵ月半に渡る、鼻から胃にチューブを入れての「経管栄養補給」の状態では「退院させられない」と言う医師の宣告。


その時点では、まだ水を飲むことすら出来ない状態である。

話をすることは愚か、言葉を発することも出来ない状態である。


が、そうも言ってはいられない心情を医師がくんでくれて、思い切ってチューブを抜いてみることに。

ダメならまたチューブを入れればよいのだから、正に「ダメモト」である。



とりあえずはチューブを入れたままで水を飲んでみるが・・・・。

手術の後遺症で、下唇の左半分が麻痺をしていて、水を口の中に保持すること自体が難しい。

それでも、ほんの僅かではあるが、水を飲むことは出来た。


が・・・・。



手術の後遺症で喉が変形をしているので、ウッカリすると水が気管に入ってしまう。

なので、常に顔は少し下を向く感じでいなくてはならない。

そして・・・・。



口に含んだ水を飲むに当たっては、「さあこれから水を飲むぞ」と言う心の準備も必要なのである。

心の準備なしで水を飲めば、水が気管に入り、必ずむせて大変なことになるのです。

なので、これは洗面台で練習をしました。


数日の練習で何とかなりそうな感じになり、思い切ってチューブを抜いてみることに。


チューブを抜いても大丈夫そうなので、今度は「病院食」へのチャレンジである。


病院食。

これがまた難問である。


最も、病院食とは言っても、普通の病院食ではありません。




続く


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あれから4年    5(新たな問題の発生)

2015年10月13日 20時06分55秒 | 舌癌手術後の経過
2ヶ月で3回の手術をしたが、その結果、右手を下にした横向きの姿勢でしか寝られないようになってしまった。

手術は体の上半身の左側なので、左を下にしては寝られないのです。

上を向いて寝ると、手術の後遺症で、唾液が気管に入ってしまい、これも無理なのです。

なので、常に右手を下にして寝なくてはならず、右の腰骨の辺りは床ずれに近い状態となり、痛くて寝られなくなってしまったのです。

痛み止めの薬(ロキソニン)を処方してもらうが、それも一時的にしか効かないこともしばしばである。

なので、車椅子に座って寝たこともしばしばである。

が、このときはまだか隔離病室だったので、監視カメラでそれを見た看護師さんが「エアーベッド」の手配をしてくれて、その後はかなり楽にはななったが、しばらくは大変でした。



ついでなので書いておくが、このころはまだお風呂に入ることは出来なかったです。

そう、1回目の手術以後以降は、2ヵ月半近くに渡ってお風呂に入れなかったのです。

やっとお風呂に入れたのはその後で、始めは看護師さんが付き添ってくれた。

直ぐに一人で入ってもよいことにはなったが、傷口を濡らしてはいけないので、「半身浴」です。

首までお湯につかれるようになるのは「退院間際」になってからのことです。


手術前は62キロあった体重も、3回目の手術直後は「50キロ」にまで落ちていました。

当然のことだが、足腰の筋力もがた落ちで、しゃがむこともままならないほどにまでなっていたのです。


が・・・・。

がた落ちになった足腰の筋力は、私が持ち合わせていた「基礎体力」の強さのおかげか、医師や看護師さんたちが驚くほどの速さで回復するのです。



なので、退院後1ヶ月あまりでボーリングを再開したのです。

最も、始めはよたよたとした投球しか出来なかったがね。

それでも、何とか5ゲームを投げきる。



続く
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あれから4年     4

2015年10月13日 03時36分48秒 | 舌癌手術後の経過
自然治癒を待つと時間がかかるため、3回目の手術をすることにした。

12月中ごろのことである。

3回目の手術はそれ程難しい手術ではないのだが、それでも全身麻酔で4時間かかった。

が・・・・。

3回目の手術後は、1回目、2回目の手術後とは違い、予定より早い期間に麻酔から覚める。

が・・・・。

3回目は、悪夢を見て覚醒するのである。

それは、言葉では言い表せないほどの悪夢である。

その時そばには手術をした医師と助手など数人がいたが、私がかなり早い期間に覚醒したことで驚く。

そこで私が悪夢を見て覚醒したことを話す(会話は出来ないので、筆談です)と、その医師は「今回の手術では、悪夢を見ることのある麻薬を麻酔に使ったので」と話してくれた。

そして、驚くほど元気な私を見てまた驚くのです。


しかし・・・・。

退院できたのはこの1ヶ月半も後のことで、それまでにはまだまだ乗り越えなければいけない、大きな壁が立ちはだかるのです。


最大の壁は、「食事」です。

その次が「話すこと」。

これらはまた改めて書くが、それ以外にも新たな問題が発生するのです。


その問題は次で書くことに。



続く
コメント (2)
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