1969年の夏から1970年の暮れまで三人が「下北半島」「岩手県夏油温泉・秋田県蒸の湯・山形県瀬見温泉・今神温泉」「北陸雪景色」「四国遍路」「国東半島」「福岡県篠栗」6回の旅をした。アサヒグラフに掲載をされた東北・北陸・四国の北井一夫さんの写真は、本書ではつげ義春さんの写真に差し替えられている。
日本の高度経済成長がもたらす前の「異郷の風景」がこの本書の中に存在している。オイラは1980年頃だと思うけど恐山や下北半島に撮影旅行へ行ったが、「何処へ行っても日本は変わらないなぁ」とガッカリ。そして仙台市内で信号待ちをしていたらトラックにオカマをほられて車(ブルーバードU)はぺしゃんこなった。泣く泣くフェリーで帰ってきた。そして加害者が自宅までやってきて「10万円足りなけど必ず後日支払うから示談書に印を押してもらえないか」と泣きつかれて、「怪しいなぁ」と思いながらも印をおしたら、そのままトンズラされて、仙台へ催促の電話をしたら「現在使われていません」という。
北井一夫写真集「流れ雲旅」ワイズ出版2016年刊
40年後に北井一夫さんが、当時の写真を使って写真集として上梓している。藤原マキ(つげ義春さんの奥さん)が久しぶりに舞台に立つというので、舞台稽古と自宅付近の散歩の写真も挿入されている。