作者は写真集を買って写真の虜になる。雑誌「SWITCH」のアートディレクターを務める。380万円を持ってオリジナルプリントをアメリカまで買いに行く。自宅の壁にプリントを飾る。自分の販売を目的とするギャラリー「バーソウ・フォト・ギャラリー」をオープン。部屋に写真を飾ることによって醸し出す部屋の雰囲気が変わってくることを楽しんでほしい。写真を飾る面白さを知ってほしいと5年間の奮闘をしたがやむなくギャラリーをクローズ。写真大好きだよ!部屋に写真を飾ろうよ!ストーリー。
病院で診察を受ける時は、採血と検尿をして検査の結果待ちの時間が1時間はある。待合室で本を読むか、忘れた時はスマホを取り出してニュースを見ている。先日は本もスマホも忘れた。最悪じゃ!と思っていたが待合室には医療メイカーのパンフレットが並んでいる。まぁ見ていてもちっとも面白くない。
そんな退屈をしている時に「何処が悪くて、来たの?ここは病院で、調子が悪い人が来るところだよ!」と大きな声で受付の人が聞こえてきた。待合室に座った80代か90代の老人に話かけている。「調子が悪い」と老人。「だから!お腹が痛いとか。どこか悪いから来たのでしょう?どこが悪いの?具体的に言って!」「調子が悪いから来た」「調子が悪いと言われてもどこが悪いの?お腹?胸?」「・・・」「あのね・・・お話を伺っていると、今の様子からすると元気だし悪くないんじゃないの?もっと具体的に悪くなってから来てください」「そんな!痛い時は、ここまでやって来れんぞ!そんなこと言わんでくれ!どうしたら良いじゃ!」どんどん声のトーンがエスカレートしてきたので老人の方を見ると隣に60~70代くらいの婦人が、ニコニコと笑顔で老人の顔を見て座っている。この二人の関係は親と娘か?全くの他人?面白いから見ているだけ?と考えていると「214番さん!お見えになりますか?」
オイオイ!オイラの番号だ!診察が済んで待合室に戻ったら、さっきの老人は居なかった。