言葉で世界を切り取ると、タイトルにある。言葉が違えば、物理的には同じであっても、見方、切り方が違ってくると説明する。水の例を挙げると、日本語では、水と、湯と、使い分ける。意味成分によって、言語の彼我を知るというわけである。また、食肉の例がある。フランス語の椅子の分析を、構造意味論、アルグリス・グレマンによって紹介する。意味成分の一覧表を作ってみるとわかりよいということである。
構造意味論 / グレマス - 紀伊國屋書店
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784314005012
現在欧米諸国で、単に言語学関係者ばかりでなく、一般知識人にとって古典的著作となっているグレマスの代表作で、長らく刊行が ... 科学的意味論の諸条件表意作用の基本構造ランガージュと言説表出された表意作用記号論レベル言説の同位態意味世界の ...
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784314005012
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構造意味論―方法の探求
グレマス,A.J.【著】〈Greimas,Algirdas Julien〉/田島 宏/鳥居 正文【訳】
紀伊国屋書店
内容説明
現在欧米諸国で、単に言語学関係者ばかりでなく、一般知識人にとって古典的著作となっているグレマスの代表作で、長らく刊行が待たれていた待望の日本語版。
目次
科学的意味論の諸条件
表意作用の基本構造
ランガージュと言説
表出された表意作用
記号論レベル
言説の同位態
意味世界の組織
表意作用の記述
記述手続き
行為項モデルに関する考察
変形モデルを求めて
記述の見本
http://www.cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo/16_semiotic_rectangle.html
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意味の四角形(グレマス)について
On semiotic rectangle
池田光穂(IKEDA, Mitsuho)
言語学者のアルジルダス・ジュリアン・グ レマス(1917-1992)は、意味 論研究(1992)において、特定のテクストのある項目に注目すれば、そのテクストに明示されていない項目が 何であるかを予測発見することを可能にする「意味の四角形」(semiotic rectangle)という論理的図式を考案した[図1.]。まずある意味体系Sにおいて、 s1とその反対の意味をもつs2を反対の関係にとれば、すなわちグレマスによれば「相反する意味素に分節」すれば、それぞれに対応して矛盾する意味である ~s1(s1ではない)と~s2(s2ではない)[→図中ではこれをSの上部に-が引かれた表記形で示している]が、同じく反対の関係として存在すること を示唆することができる。否定の否定は肯定であるから、s1と~s2、s2と~s1の間には含意関係がなりたつ。大文字で書かれたSは相反するs1とs2 を分離と接合という二重の関係によってs1とs2を複合的な意味として再定義され、~SはSと矛盾するものとして、すなわち「意味の絶対的な不在として」 対立することになる(グレマス 1992:156-8)。