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語と語彙 1

2014-08-21 | 語と語彙
語について   

語とはなにか。漢字の字義を求めれば、語り合う、話してきかせる、論じる、言葉、考えを伝える、また日本語には、言語の構成単位のひとつ、であって、単語とする。ただ、言葉でもある。<語 - ウィクショナリー日本語版 - ja.wiktionary.org/wiki/語> 発音して、ご とだけ言うのは使いにくいから、単語として、a word の訳語として定着しているようである。言語の単位として、単語の語とは何か。

語は単語であるが、語としてだけの扱いだと、語のひとつずつとはならない。それは複数を認めて、そ語などである。それは言語の単位体として認められる。言語単位とは何か。linguistic unit, language unit
、言語的メッセージが分析される自然の単位の1つ one of the natural units into which linguistic messages can be analyzed とある。<英和辞典・和英辞典 › 日本語WordNet>

その言語単位によって、文法単位体としてとらえる。これまで、語は意味を持つ言語形式の最小の単位であるとされてきた。しかしそれは、文法単位として分析されると、いわゆる接頭語、接尾語などの部分が意味を持ち、語が複合する場合の、とくに漢字熟語の語の単位が、その語より以下の単位にも分析されることがあって、語を意味の最小単位とすることは、辞書の説明にも行われなくなったようだ

文法論に形態を分析する考え方により、語と形態のかかわりに、形態素が文法的単位に認められるようになったからである。接頭語、接尾語といった分析は、接辞によって、接頭辞、接尾辞と捉えられて、語の下位にも、その単位としての形態があり、形態素に分析される。それが意味のある最小単位となる。文の単位を取るのは、語の単位と、語の単位を取るのは形態また形態素の単位、というように分析してとらえるようになった。

それでは言語単位のうちで、文法単位がそうであるならば、語彙的な単位はどうであろう。文法単位は音韻単位を想定し、語彙単位をも考えることになる。語彙の考え方を進めていくと、この単位のことがらはさまざまな分析を可能にするので、語彙単位としての語をまず捉える。語彙は語の集まりを意味するので語彙における語彙単位というのは、語彙における語を基準とする項目ということになる。

語彙における単位は語彙調査の単位ということである。これまで行われた語彙調査の単位を見て、その単位のとらえ方を理解する。さきに語彙項目として語を基準とするとしてきたことが、語とは何かを見て、その単位をとらえるのが理解しやすい。その語彙調査の大規模なものに、国語研究所が実施してきたものがある。それには書き言葉や話し言葉を中心とした計10回の大規模な語彙調査が行われた。

その語彙調査に、語というものを規定することが必要となるが、語の定義について文法単位などの定義があるため,語彙調査において語の単位をのように規定するかということが議論となって、いままでに次のように、項目が試みられてきた。長い単位と、短い単位に分かれ、アルファ単位、W単位、長単位、ベータ単位、M単位となる。

それぞれ、α単位に現代の語彙調査、婦人雑誌、W単位に高校教科書の語彙調査,中学校教科書の語彙調査、長い単位に雑誌用語の変遷、テレビ放送の語彙調査などがあった。β単位に、現代の語彙調査、総合雑誌の用語、現代雑誌九十種の用語用字、雑誌200万字言語調査、そしてM単位に、高校教科書の語彙調査,中学校教科書の語彙調査である。文節を基にした単位から、最小単位を基にしたものまである。


調査単位の例

(1)長い単位の系列
α 単位:
型 紙|どおり に|裁断 し て|外出 着 を|作り まし た|
W単位:
型 紙 どおり|に|裁断 し て|外出 着|を|作り まし た|
長い単位 (雑誌用語の変遷) :
型 紙 どおり に|裁断 し て|外出 着 を|作り まし た|
長い単位 (テレビ放送の語彙調査) :
型 紙 どおり に|裁断 し て|外出 着 を|作り まし た|
その|問題について|検討している|

(2)短い単位の系列
β単位:
型 紙|どおり|に|裁断|し|て|外出|着|を|作り|まし|た|
M単位:
型|紙|どおり|に|裁断|し|て|外出|着|を|作り|まし|た|








大辞林 第三版の解説
たんご【単語】
言語単位の一。文構成の最小単位で,特定の意味,文法上の職能を有するもの。文を構成する直接の単位である,文節をさらに構成する。「花が咲いた」における「花」「が」「咲い」「た」の類。語。

デジタル大辞泉の解説
たん‐ご 【単語】
文法上、意味・職能をもった最小の言語単位。例えば「鳥が鳴く」という文は、「鳥」「が」「鳴く」の三つの単語からなる。日本語では自立語・付属語に大別される。

単語 たんご word
単に「語」ともいい,文と並ぶ文法の基本的単位。しかし,その定義および認定は,意味,形,職能のいずれに重点をおくかによって異なる。ほぼ共通に認められる点は,意味の面,アクセントなどの音形の面で一つの単位としてのまとまりをもち,職能的にもほかの単語がなかに割込むことがなく,内部要素の位置を交換することが不可能で,常にまとまってほかの単語と文法的関係をもつことであろう。

世界大百科事典 第2版の解説
たんご【単語】
ことばの最も基本的な単位として,我々が日常的・直観的に思い浮かべるのが単語である。そして我々はこの単語を一定のルールに従って結合させ,より大きな単位である文を構成し,それを表出することによって,他人との間にコミュニケーションを成立させているのである。したがっていわばことばの基本的な〈駒〉として,日頃用いる辞典は単語を集めその意味を記したものという意識があるし,外国語の学習にあたっても,何はともあれ一定数の単語の習得が養成されるのである。

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