0807 落雷、高2野球部員死
扶桑で落雷、高2野球部員死亡 試合中にマウンドで 中日新聞トップ記事、見出しである。20140807
リードには、六日午後一時十五分ごろ、愛知県扶桑町の私立誠信高校から、グラウンドで試合中だった同高野球部投手の二年、安藤翔輝(しょうき)君(17)=同県大口町上小口三=が「マウンド上で落雷を受けた」と一一九番があった、とある。
その左には、光子さん、戦禍に揺れぬ恋 護衛官への思い、晩年も 20140807
記事には、田ノ井貞治さんがワープロでしたためた手記を見つめる発見者
二〇一二年に九十二歳で亡くなった女優の森光子さんが、戦時中に慰問で訪れた中国・南京で恋に落ちた相手で、消息が分からなくなった汪兆銘(おうちょうめい)の護衛官、滝仲孟雄大尉の安否を、晩年まで気に掛けていたことを示す文書が見つかった、とある。
写真記事には、
「平和国家」の誓い新たに 広島、69回目原爆の日 20140807
記事には、犠牲者の鎮魂を願い、灯籠を元安川に流し手を合わせる子どもたち。後方は原爆ドーム=6日夕、広島市中区で
広島に原爆が投下され六十九年となる六日、広島市中区の平和記念公園で「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が営まれた、とある。
中日春秋(朝刊コラム)
2014年8月7日
東京・銀座あたりの深夜のバー。二人の男が小声で話している。「殺す」「いや、殺さない方がいいんじゃないか」。小耳にはさんだバーテンダーは青くなった
物騒な話をしていたのは、作家の梶原一騎さんと漫画家ちばてつやさんの二人。一九七〇年ごろの話で当時連載中のボクシング漫画「あしたのジョー」の展開を検討していた
殺すか殺すまいかとはジョーのライバル力石徹のこと。結局二人は過酷な減量、ジョーとの死闘の結果、力石を死亡させることにした
アニメ版「あしたのジョー」で力石徹の声を演じた仲村秀生さんが亡くなった。ジョーを倒し、「おわった…。なにもかも…」とつぶやく力石の声、仲村さんの声が耳に甦(よみがえ)る。仲村さんが演じた、「宇宙戦艦ヤマト」の島大介、「ど根性ガエル」の南先生。いい年をしてと叱られそうだが、わが身を含めて五十歳前後にはその名が堪(たま)らなく懐かしい日もある
五十代はどうも苦しい。体力気力が落ちているのが分かる。自分の限界も見える。子どもの時、夢見た人生はこんなものだったか
五十二歳の学者が自ら命を絶った。込み入った事情はともかく、志半ばの五十二歳の死が同じ世代としてやりきれない。「燃えかすなんかのこりやしない」。力石の亡き後も「まっ白な灰になる」まで闘ったジョーの物語。その人は子どもの時、読んでいただろうか。
扶桑で落雷、高2野球部員死亡 試合中にマウンドで 中日新聞トップ記事、見出しである。20140807
リードには、六日午後一時十五分ごろ、愛知県扶桑町の私立誠信高校から、グラウンドで試合中だった同高野球部投手の二年、安藤翔輝(しょうき)君(17)=同県大口町上小口三=が「マウンド上で落雷を受けた」と一一九番があった、とある。
その左には、光子さん、戦禍に揺れぬ恋 護衛官への思い、晩年も 20140807
記事には、田ノ井貞治さんがワープロでしたためた手記を見つめる発見者
二〇一二年に九十二歳で亡くなった女優の森光子さんが、戦時中に慰問で訪れた中国・南京で恋に落ちた相手で、消息が分からなくなった汪兆銘(おうちょうめい)の護衛官、滝仲孟雄大尉の安否を、晩年まで気に掛けていたことを示す文書が見つかった、とある。
写真記事には、
「平和国家」の誓い新たに 広島、69回目原爆の日 20140807
記事には、犠牲者の鎮魂を願い、灯籠を元安川に流し手を合わせる子どもたち。後方は原爆ドーム=6日夕、広島市中区で
広島に原爆が投下され六十九年となる六日、広島市中区の平和記念公園で「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が営まれた、とある。
中日春秋(朝刊コラム)
2014年8月7日
東京・銀座あたりの深夜のバー。二人の男が小声で話している。「殺す」「いや、殺さない方がいいんじゃないか」。小耳にはさんだバーテンダーは青くなった
物騒な話をしていたのは、作家の梶原一騎さんと漫画家ちばてつやさんの二人。一九七〇年ごろの話で当時連載中のボクシング漫画「あしたのジョー」の展開を検討していた
殺すか殺すまいかとはジョーのライバル力石徹のこと。結局二人は過酷な減量、ジョーとの死闘の結果、力石を死亡させることにした
アニメ版「あしたのジョー」で力石徹の声を演じた仲村秀生さんが亡くなった。ジョーを倒し、「おわった…。なにもかも…」とつぶやく力石の声、仲村さんの声が耳に甦(よみがえ)る。仲村さんが演じた、「宇宙戦艦ヤマト」の島大介、「ど根性ガエル」の南先生。いい年をしてと叱られそうだが、わが身を含めて五十歳前後にはその名が堪(たま)らなく懐かしい日もある
五十代はどうも苦しい。体力気力が落ちているのが分かる。自分の限界も見える。子どもの時、夢見た人生はこんなものだったか
五十二歳の学者が自ら命を絶った。込み入った事情はともかく、志半ばの五十二歳の死が同じ世代としてやりきれない。「燃えかすなんかのこりやしない」。力石の亡き後も「まっ白な灰になる」まで闘ったジョーの物語。その人は子どもの時、読んでいただろうか。