日本語文法論、文章
文法論、文章とする。日本語文法論に音韻、形態、語、句、文、文章をとらえる。形態と語をあわせ語論とすることができる。句と文をあわせ文論とすることができる。そして、語、句と文、文章をあわせて文章論とする。言語学に部門を分けて、形態、シンタクス、音韻とする。日本語に部門を分けて、形態、文章、音韻とする。音韻は音素をレベルにするが、さらに日本語音韻は表記法に音節を捉えた文字について議論する。シンタクスに相当して、統語、統辞の規則は、国語の伝統文法に即した日本語の文章論をおこなう。
世界大百科事典 第2版の解説
けいたいろん【形態論】
(1)語形の変化とその構成を記述する言語学の部門。伝統文法では,形態論morphologyは語の配列や用法を扱う統語論(シンタクス)と音韻論と共に文法の三大部門をなしている。(2)構造言語学では形態素の設定と種類およびその配列と構造を扱う部門とされている。このうち形態素の結合によって生じる音声変化を記述する部門を形態音素論morphophonemicsという。また語(単語)という単位を認めないで,統語現象をすべて形態素の配列と相互関係において記述する立場を形態素配列論という。
世界大百科事典 第2版の解説
シンタクス【syntax】
言語学の術語。単語が結びついて文を構成する場合の文法上のきまり,しくみ。また,それについての研究,すなわち文の文法的構造の研究。あるいはさらに広く,文のもつ文法的諸性質に関する研究といってもよい。〈研究〉の意の場合には,訳して構文論,統語論,統辞論ともいう。形態論とともに文法の一部門をなす。 シンタクス上,まず留意されるのは語順すなわち[1]〈単語間の前後関係〉である。だが,実は,単語はただ1列に並んで文をなすわけではなく,ある連続した二つ(またはいくつか)の単語がまず密接に結びつき(これを句という),その全体がまた別の単語や句と結びついてさらに句を作る,というような関係が重なって一文をなしていると見られる。