人工知能のニュースが相次いで目覚ましいGPTの進歩を見せるかのようである。AIによる、その仕業とする成果は、あくまでも脳の真似事であるからアートフィシャルの語感を造花のような脳と見るのがよい。
一意専心をふと思ったので、人間脳の知のひらめきと鬼神にみる仕業をこの造脳にたとえると面白い。つまりAIが学習すればするほどに知における心の集中にはかなわない脳の働きが君主ならぬ人間にはあるのである。
一意専心
四体既正、血気既静、一意摶心、耳目不レ淫、雖レ遠若レ近
『管子』巻第16・内業第49
成句と4字熟語と、その違いをみるに、日本語ではこの字面によって、一つのことに気持ちを集中させるというにとどめて、その解釈がいわば日本語にゆがめられている。ゆがめるとなると、表現にすればその意味内容のとり方にあるので、日本語に用いた文脈で成るに過ぎない。が、成句とする上記の引用を読むといかがか。さらに検索で文章の章節を見るとどうか。グーグル翻訳に、「四つの体は直立しており、血は穏やかで、精神は心臓に集中しており、耳と目は卑猥ではなく、遠くても近いようです」と、ぎこちないところ、もう少し前後のないようがひつようで、後掲する。。
まず日本語になっての類義や言いかえを見るとこれが一般であろう。
>一意専心と似た言葉は?
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「一意専心に」の言い換えや類語・同義語-Weblio類語辞典
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>「一意専心」に似た言葉は?
一意専心の類語・言い換え・同義語
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「一意専心」の言い換えや類語・同義語
次に、原典の引用を見ると、次のようである。訓読文を略、現代語訳を見る。
https://ja.wiktionary.org/wiki/%E4%B8%80%E6%84%8F%E5%B0%82%E5%BF%83
『管子』巻第16・内業第49
>【白文】
賞不足以勸善、刑不足以懲過。氣意得而天下服、心意定而天下聽。摶氣如神、萬物備存。能摶乎、能一乎。能無卜筮而知吉凶乎。能止乎、能已乎。能勿求諸人而得之己乎。思之思之、又重思之。思之而不通、鬼神將通之。非鬼神之力也。精氣之極也。四體既正、血氣既靜、一意摶心、耳目不淫、雖遠若近。思索生知、慢易生憂、暴傲生怨、憂鬱生疾、疾困乃死。思之而不捨、内困外薄。不蚤爲圖、生將巽舍。食莫若無飽、思莫若勿致。節適之齊、彼將自至。
>【現代語訳】
恩賞はそれによって善行を勧奨するほどの効果を持たず、刑罰はそれによって悪行を懲らしめるほどの効果を持たない。(君主が)意気を盛んにすれば天下は心服し、(君主の)意志が定まれば天下は聴従する。精神を集中して神のような叡智を発揮すれば、万物の真理が手に取るように判る。精神を集中せよ、心を統一せよ。占いをせずに吉凶を知ることができる。(知を外部に求めるのを)やめよ、やめよ。知を他人に求めたりせずに、これを自ら手に入れよ。知について自分で考えに考え、また重ねて考える。知について考えて、それでも真理に到達できなければ、鬼神が到達させてくれるであろう。(だが、これは)鬼神の力によるものではない。その者の精気の極致によるものなのである。全身が健全で、血液や気息が安静で、意識を統一し心を集中し、耳や目(の感覚)が乱されなければ、遠いものであっても近くにあるもののようにはっきりと知覚できる。思索すれば知を生じ、他者を侮れば憂いを生じ、わがままに振る舞えば恨みを生じ、憂鬱は病気を生じ、病気が極まれば死んでしまう。好ましくない感情を捨てずにいると、内(=精神)は困しみ外(=肉体)は弱る。早いうちに処置しなければ、生命力はその居場所を譲り渡してしまう。食事をする際には満腹になるまで食べない方がよく、思索をする際には思い詰めない方がよい。節度を守り平均していれば、生命力は自然と(己の身に)留まるのである。
よく知るところの文言は
「全身が健全で、血液や気息が安静で、意識を統一し心を集中し、耳や目(の感覚)が乱されなければ、遠いものであっても近くにあるもののようにはっきりと知覚できる」という。
知について考えて得る。
意識や心のとらえ方があるようである。
すなわち意とする知の働きを心におくのは脳の働きによる。