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こくご、にっぽんご

2022-06-09 | 国語と日本語

国語と日本語
国語は漢語に対する言葉、日本語は英語に対する言葉、必ずしもその対比にあるわけではないが、国語とは何か、日本語とは何か、その語源を問うだけで答えに窮して定かでないことがある。国語として和語をとらえ漢語外来語というふうに国語の語種をあげれば複合する語種としての言葉が日常に多くなってきて、外来語に外国語をみることで広く漢語に対する洋語を分類することなども考えられる。日本語についてはどうかとなると漢字、ひらがな、カタカナと書き分ける文字遣いにその語の種類を見るようなことがあるから、現代語の現象に当てはめやすい。

国語は和語の置き換えであった。どういうことかと言うと、和語はやわらげのもの、わかりよく言えば今の翻訳となるが、和字で記すことをもってやわらげて、その時に意識されたのは漢語を訓読みしたことにあったようであるが、キリシタンの言葉を和字にする、つまり和語ととらえるところ、国語における漢字漢語に比すれば和語和字となるも、時代により近代以降に下って国語国字となる流れを作る。といってみても、この相互の関係が厳密に論理的であるかどうかは証明がしにくい。ただ言葉の並びに語呂がよく洋語洋字となってくるとまさに用字の分類になる。

日本語は大和言葉の言いである。訓読みして、やまとのことば となるような語である。しかしその表記と読みの行き来はすでに日本語の現象として古来、1000年以上にわたって営々と行われてきた。とりれいた漢字に音訓をつけた言葉遣いの学びは日本語の宿命である。それはまた外来語、下って外国語にも、この外国というと国語以外の語となるので、中、近世以降のオランダ語、スペイン語に始まって英語を主とした言葉などに繰り返す現象である。漢語だけでなく、これより英語を学び続ける語また語彙は日本語の本質である。周囲の言語環境に国語が日本語となっても変わらない。

なお、にほん ニッポン の読みわけについて、ひらがなと漢字と、そこにカタカナかローマ字で書く、この現象について一言付け加える。漢字音を入れて唐の発音変化、正音運動に事情あってのことで言ってみれば、にちふぉん じっぽん じーべん というような漢字発音が影響しなっかた、語としての日本と言う国号である。大和は日本、やまと であったわけで、学説ができるわけではないが、にほん にほむ と表記した本居宣長の清音重視の主張が、にほん そのものを古来の正しい読みとしたような経緯が考えられる。宣長の清濁については片よりもあるところで、この表記が正しいと言って、発音をどうしたかを述べるところではない。

つまり後世のさかしらでいえば、促音無表記、濁音の半濁音化とする時代にさかのぼっての類推は、語の現象についてみられる流子音の撥音化とするのもまたそうであるが、文献実証で表記例があるから確かなことに記述できるのであって、にほん と書く実例を見いだせない。国史にいくら日本国名が出たとしてそれをどのように発音したかと言う証明はない。


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