金魚日和

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栗きんとんの思い出

2012年10月09日 | 料理・食べ物

【中津川市・和菓子処『しん』の栗きんとん】
Nikon D90 + AF-S DX Nikkor 35mm F1.8G
  

岐阜県および近県に住む者にとっての『栗きんとん』。
それは『砂糖を加えて炊き上げた栗を茶巾で絞った和菓子』の事を指す。

まれに『坊主頭の教頭先生のあだ名』だったりもするのだが、
まず間違いなく、画像の和菓子を思い浮かべる人が多勢派であろう。

一方、その他の地域にお住まいに方にとっては、
おせち料理における『栗金団~練り餡~』の方が馴染み深いモノだと思われる。
で、今回は『栗きんとん』の方のお話し。
  

幼少の頃より料理好きだった自分は、
中二病を患う頃には立派なシェフ気取りになっていた。
 
「てめーこらタコこら!また成績下がったらしいなタコこらっ!」と怒り狂うmy父に向かい、
「ウィ、ムッシュ♪」
と言って火に油を注ぐような炎のマイスターだった。

※my父は長州力ではありません

裕福では無かったmy家庭、当然高級和菓子である『栗きんとん』なぞ買えやせぬ。
でも猛烈に食べたくなった自分は、天津甘栗を利用して『偽栗きんとん』をクックることを思いついた。

※クックる=鳩を飼うことではありません

甘栗の皮を剥き、すり鉢で砕く/すった後、
my母のタンスから適当なハンカチを借用してきて見事茶巾った。
自慢気にmy母に見せたところ、複雑な表情を浮かべながらも喜んでくれた。

*複雑な表情とは『泣く女/ピカソ』的な顔ということではありません
  

中学校で授業参観があった時の事。
その日は参観の終わりに、各親が『my息子・娘はこんなトコロが素晴らしい』を発表する事になった。

「真面目に勉強している」「お手伝いをよくしてくれる」「無遅刻無欠席」などのそれらしい発言が続く中、
「先日、甘栗をつかって栗きんとんを作ってくれました/料理好きの息子です」と言ってのけたmy母。
中二病患者に対し、これ以上ない屈辱を浴びせかける発言をして場の雰囲気を和ませたのだが、、、

…他に誉めるところはなかったのかママン、、、。

  

後日、茶巾に使ったハンカチは、
my母が所有する唯一の『高級シルクハンカチ』であったことを打ち明けられた。
  

結論:ごめんよ、ママン