【hanamizuki】
Nikon D90 +AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
《感動》や《感激》、などと言ってしまうと逆に嘘くさくなる。
そう言い切れるほど深く関わっていた訳では無いのだから、その人とは。
でも確かに感情を揺り動かされた。
そんな出来事が昨夜、おこった。
毎日更新するブログの管理者と、時々コメントを書き入れるその人とは、
とても深い絆で結ばれているようだった。
詳しいことは何も知らないし、今後も聞くことは無いと思うのだが、
お互いが相手を尊重し、お互いに礼を尽くし合っていることは
文字のやり取りをただ眺めていただけの自分にも十分伝わってくるだけの温度を有していた。
信頼関係があるからこそであろう、
その人は自分の体調、病状、死期に関する話しについて書くことを管理者に禁じていた。
ひっそりと姿を消された日も、
それ以降も何事もなかったかのように沈黙は守られたままだ。
偶然、とある事情からその人が旅立たれた事を知った自分は、
顔も名前も知らないその人の不在に打ち拉がれた。
コメントの場ですら一言二言しか交わしたことが無い相手ではあったのだが、
単なる知人以上に近く、大切な人になろうとしていたのだから。
病床のその人に、ハガキの一枚もお出ししなかったことを少なからず悔いた。
昨夜、
その人のお子さんがそのブログにコメントをされた。
母親と同じように、花の名のハンドルネームを名乗って。
感謝とも安堵とも違う感情で満たされた胸に、また少しの熱が戻った。