森信雄の写真あれこれ

日々の生活や散歩、旅の写真を掲載しながら、あれこれ思いを語ります。

憂いの聖

2006-04-20 18:02:39 | 日々の写真
この写真は村山君が病気で不戦敗のときに、すべて已む無しのときに見せる表情だ。あるとき村山君は「早く引退して、こども達に将棋を教えたいです」と言った。私は本気かどうか疑ったが、今思うと村山流のおとぼけでなく、本音だったように思えて来る。
 村山君にすると、勝負に全く関心のない師匠が不思議だったろうが、私もここまで勝負に執着する弟子も不思議だった。旅や将棋教室のことは、せめてもの師匠への恩返しを考えていたのだろうか。
 村山聖は、棋士の本分は「将棋に勝つことです」と言い切っていた。
 
 
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千羽鶴

2006-04-20 06:38:00 | 日々の写真
 私が棋士になりたての頃、「一人前になったから、さぞいっぱいお金を貰っているのだろうな」と友人に言われて困ったことがある。まさか皮肉ではないだろうが、今も弟子には「単に収入がいい世界を選ぶなら、将棋は辞めた方がいい」と言う。ただし、霞を食って生きているわけでもない。プロの世界は結果的に手厚い収入がないと、魅力は半減するだろう。これは常に抱えているテーマである。
 プロの世界の厳しさと、組織の弱体化は別の問題だ。システム自体が抱えている難問なのだろう。
 
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