森信雄の写真あれこれ

日々の生活や散歩、旅の写真を掲載しながら、あれこれ思いを語ります。

砂の器

2006-01-21 23:06:40 | 日々の写真
名作と言われる映画は何度観ても感動する。
 今日はシネピピアに「砂の器」を観にいった。この映画はビデオも含めて、二十回くらいは観たと思う。「砂の器ですか?」喫茶バグダッドカフェーのマスターがうれしそうな表情でコーヒーを入れてくれた。「張り込みもいいですよ」今は追悼・野村芳太郎と松本清張特集の映画が上映されている。
 心が疲れたときや、何となく空しい気分のときに、この映画を観ると涙とともに生きる力を与えてくれるようなのだ。”美しくも哀しい人間の「宿命」”を描いた映画なのだけれど、根底にある偏見と差別の重さを受け止めなければいけないのだけれど、テーマに流れる宿命のメロディーと美しい日本の四季が、哀しみの色彩と生きる切なさを浮き彫りにするようだ。
 親子の絆は永遠の宿命である・・
 この映画には誰も悪人はいない。それがかえって人間が生きていく業を感じさせる。
いつもこの映画を観ながら思うのだが、人を感動させる純粋なものは、過酷な運命を背負った者だけに与えられる生の証なのだろうか。でもその代償は、普通の人間には耐えられない日々があってこそなのだろう。
 そして、いつの時代でも世の中の矛盾や残酷さはつきまとい、人と人の絆はもろく壊れやすい。しかし永遠に断ち切れない絆でもある。
 
 この写真は「砂の器」とは無関係だが、同じ様な日本の四季のひとつの風景だ。
 考えてみると、私はいつの間にか、砂の器の映画の風景のイメージが深く印象に残っていて、知らず知らず追い求めているような気がする。
 
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3 コメント

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Unknown (みなみ)
2006-01-22 21:54:03
先生のお人柄が伝わるようなブログで、よく

拝見しております。

いつかNHKにんげんドキュメントに出ていた、将棋のプロを夢見る双子の兄弟、研修会に久しぶりに戻ってきたようですね。体調が悪化したのかしら……と心配していました。



先生の勧めで棋譜並べをするために、2人でお金を出し合い、将棋年鑑を購入していたシーンを強烈に覚えています。
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高校受験 (モリノブ)
2006-01-23 01:11:03
 コメントありがとうございます。

 橋詰君兄弟は、今は高校受験で頑張っています。研修会にも久しぶりの参加です。

 また応援してあげて下さい。
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Unknown (kobecco)
2006-01-23 04:37:42
 気分が沈んだ時は妙に明るい物でなく、

悲劇を味わう方が元気がでてくることは

僕にもあることです。

「砂の器」は小説は読んだのですが映画は見たことがありません。

こんど是非見てみよう。
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