2年前の祝賀会で更科食堂や前田アパートに行くツアーを計画していたが、祝賀会自体がコロナ禍で中止になってしまった。今回は地下鉄ができるために更科食堂が店を閉める話を聞いて、将棋教室のメンバー中心で行くことになった。
更科食堂は50年間続けてこられたそうだが、家庭的な温かさに包まれていることと、通いたくなる庶民的な美味しいメニューが大きかったのだろうなあと思う。家で食事しているような雰囲気になれるのだ。村山聖は私とだけでなく、ひとりでも出入りしたようだ。静かに食べながら、はじめは不可思議な雰囲気のある風体だったはずである?そのうちに棋士とわかって、ご縁も深まった気がする。
更科食堂の娘さんに聞くと「私とほぼ同じ年齢で、中学生で店を手伝ったときに、村山さんのことは知っていました。野菜炒め定食や焼き魚定食を注文されていました」ご主人は以前に店を閉めようと思われた時もあったそうだが、「村山さんのことがあって、全国からファンの方が来られるので、もう少し頑張ろうと思いました」そういう話を聞かせてもらったことがある。
店には村山聖に関わる記事がいっぱい貼ってあって、私も懐かしい…テレビドラマの「聖の青春」劇団コーロの「聖の青春」映画の「聖の青春」などロケに立ち会ったときの思い出だ。いつも明るく迎えてくれるこの場所がなくなるのはとってもさみしい…村山聖の存在した場が消えるのもつらいなあ…
今は店の外で野菜も販売で、格安だ!
村山聖関係のポスターや記事がいっぱい張られている。
みんなで記念撮影をする。
村山聖は他にも福島界隈でいろんな店に縁があったが、やはり更科食堂が原点みたいな気がする。
更科食堂を出て前田アパートに向かう。田中さんが出迎えてくれた、「森さんからの電話の前日に、村山君のお母さんから久しぶりに電話があったのですよ」それが縁かなあ。
部屋の前の公園に猫がいた。
記帳ノートに村山聖の似顔絵を描いてみた?ヘタクソだが、雰囲気は出ているかなあ?村山君に呆れられそうだ。
ここで過ごす時間は至福である。漫画に埋もれた部屋の当時を思い出すと、言いようのない懐かしさがこみあげてくる。
前田アパートの2階に上がる階段は急である。ゆったりゆったり上り下りしていた。
部屋でも記念撮影をする。
聖の青春の映画の初めのシーンに出てくる神社
ライラックマンションを通り、シンフォニーホール前の喫茶店で休憩する。
みんなの前を道案内するかのようなセキレイ、一瞬村山君かなあと思った。
歳月は記憶に刻まれた風景も変えてしまうかのように過ぎていくものだが、刻まれた思い出は消えることがないはずだ…少しでも自分の思いを残しておきたいなあと思う…