面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「つぐない」

2008年05月03日 | 映画
少女の思い込みと無自覚な嫉妬が、一組の恋人たちの幸せな未来を奪い去ってしまう。

実の姉と、その恋人との間を引き裂いた妹。
取り返しのつかない嘘をついた少女は、姉に対する贖罪の念に苛まれ続ける。
作家志望だった少女は老女となり、作家としても成功し、その集大成として一冊の本を書き上げた。
二人に対する「つぐない」として…

しょせん生きている者の自己満足でしかないが、それでもせめて二人が夢見た世界を小説の中に描くことで、二人の魂が報われるはずだ。
そんな、魂の成仏を祈るという宗教的な思いで書いたのだろうか?
仏教の影響下にあれば、そんな思いもあったかもしれないが、この物語の主人公は、痛みに絶え続けてきた自分の魂を解放したかったからではないだろうか。
書いたとて、本当に心の平安が訪れるかは甚だ疑問だが。

妹を、あなたは許せるだろうか…?

運命に翻弄されつつも、毅然として思いを貫くキーラ・ナイトレイの、痛々しい美しさが素晴らしい文芸作品の佳作。


つぐない
2007年/イギリス  監督:ジョー・ライト
出演:キーラ・ナイトレイ、ジェームズ・マカヴォイ、シーアシャ・ローナン、ロモーラ・ガライ、ヴァネッサ・レッドグレイヴ

まあ、なんと申しましょうか…

2008年05月03日 | ニュースから
船場吉兆 食べ残し、別の客に 刺し身やアユ塩焼き(産経新聞) - goo ニュース


「ささやき女将」で全国的にも大ブレークした船場吉兆が、なんと料亭部門で客の残り物を使いまわししていたことが発覚した。
なんぼ手付かずの料理とは言え、一人当たり何万もとる社用族御用達の料亭でそれはアカンやろ。

もちろん、高級料亭でなければ、こんな使いまわしは構わない、と言うものではない。
箸をつけていないからと言っても、歓談の席で出されていた料理であり、しゃべっている客の唾やなんかが飛んでついている可能性は大いにある。
刺身なんか、明らかに鮮度が落ちるのだから、金返せ!と言うものだ。

隠し撮りビデオなどの証拠があるわけでなく、従業員の証言に基づくものであるため、真偽のほどは闇の中とも言えるが、一連の事件における対応を見ていれば、さもありなんと思えてくる。
会社の健康診断の一環である人間ドックで、某有名ホテルのクリニックを使っているのだが、そこに「吉兆」の出店がある。
夕食代も人間ドック経費のうちなので、いつも喜んで吉兆で晩飯を食っていたが、何をありがたがって飯を食っていたのかと思うとイヤになる。
今年からは違う店で晩飯を食おう。