面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「あの空をおぼえてる」

2008年05月06日 | 映画
とある田舎町に暮らす4人の家族。
写真館を営む父・雅仁(竹野内豊)、子供相手のリトミック教室で働く母・慶子(水野美紀)、恥ずかしがりやで心優しい小学4年生の兄・英治(広田亮平)、そして元気でやんちゃな妹・絵里奈(吉田里琴)。
田園風景に見事に溶け込んだ、木の温もりと明るい陽光が溢れるアメリカン・ハウスに住み、兄妹はトム・ソーヤの家のような庭のツリーハウスでいつも仲良く遊んでいた。

絵里奈のおてんばぶりはハンパじゃなく、兄と同級生が怖がって中へと入ることを躊躇していた“川のトンネル”にも、兄の手を引いてドンドン入っていく始末。
そんな妹を、英治はいつもハラハラして見守っていたが、明るく活発な絵里奈は、家族の中心的存在でもあった。

また、母・慶子のお腹には新しい命が宿っていて、英治も絵里奈も生まれてくる弟or妹を心待ちにしている。
大きな窓から差し込む日差しに包まれながら、母親の大きなお腹に話しかける兄妹。
家の中にはいつも笑いが満ち満ちて、いつまでもどこまでも幸せは続いていくはずだった…

そんな幸せを絵に描いたような家族に、突然襲いかかる不幸。
あんなに仲の良かった兄妹が交通事故に遭い、瀕死の重傷を追う。
生死の境を彷徨った後、英治は息を吹き返すが、絵里奈が目を覚ますことは無かった。
落胆する両親。
ことに雅仁の落ち込みは激しく、病院の廊下で慶子に向かってつぶやく。
「なんで絵里奈なんだ…」

長い入院生活を終えて帰宅した英治は、なんとなくぎこちない笑顔を向ける両親を元気づけようとして絵里奈のマネをするが、逆に両親にはいたたまれない。
絵里奈がいなくなって、まるで灯が消えたようになってしまった家族。
しかし慶子は、定期健診で主治医からお腹の赤ん坊のことを考えるよう諭され、現実を受け入れて立ち上がる決心をし、そのままにしていた絵里奈の部屋を片付けはじめる。
英治も手伝い、ようやく家族が未来に向かって進み始めたように見えたが、雅仁は絵里奈への思いが断ち切れず、慶子と喧嘩してしまう。
そんな両親の様子を見ていたたまれなくなった英治は、ついにある行動に出た…

こういうシチュエーションでは、男親の方がいつまでも引きずってしまうのではないだろうか。
殊に可愛がっていた娘を亡くした父親の悲嘆ぶりは、身の回りでもテレビの報道などでもよく目にする。
現実を受け入れることができなければ、未来に向かって歩き出すことはできない。
そしてあまりに悲しい現実は、家族による支えなくしては、なかなか受け入れられるものではない。
しかし、家族がいる限り、また新たな希望を胸に前へ進むこともできるのだ。

今そこに、あなたがいてくれることが、何よりも大切なこと。
命の尊さを改めて気付かせてくれる家族再生の物語を描いた佳作。
雅仁の何気ない一言が、大きな意味を持つキーワードとなっている。


あの空をおぼえてる
監督:冨樫森
出演:竹野内豊、水野美紀、広田亮平、吉田里琴、小池栄子、中嶋朋子、品川祐、小日向文世

打撃陣発奮!

2008年05月06日 | 野球
阪神が今季最多得点=プロ野球・中日-阪神(時事通信) - goo ニュース


今日は朝から映画館に入り浸り、夕方まで過ごすという“シフクノトキ”(Mr.Children風)を送っていたため、試合のことを知ったのは午後5時頃だった。

おお!ボロ勝ちか!
と喜びながら携帯でチェックしまくったが、昨日藤川で負けた悔しさが、打撃陣の発奮材料として好影響を与えたようだ。
しかも、これまで大の苦手としてきた中田を、木っ端微塵に吹き飛ばしての圧勝には値打ちがある。

広澤コーチのコメントに、
「中田は変わっていないがこっちが変わった。どう変わったかは企業秘密。でもまだまだこれからだ。」
というような話があったが、“中田対策”が功を奏したのなら素晴らしいことだ。
これからも苦手としてきた投手を、順に撃破していってもらいたいものである。

初回に7点、3回に2点と、見事なバックアップを見せた打撃陣。
序盤でこれだけリードしてもらえば、先発投手は完投目指して投げるだけ…と思いきや、本日の先発は“ヘタレ魔人”杉山(勝手命名)。
7回途中までで110球も投げて7安打されて4失点。
挙句の果てに足がツッたこともあって降板とは、ホンマモンのヘタレやな!
彼の個人的なファンの方々には大変申し訳ないが、連合赤軍に所属していたなら、確実に「総括」の対象だ!
大量点をもらいながら完投できないことについて自己批判せよ!!
(ホンマすんません。今日観てた映画の影響下にあるようです…)

去年、JFKを始めとする救援陣に頼り続けていた先発陣が、今年は去年の借りを返さん!とばかりに好投を続ける中、毎度毎度毎度毎度の“ヘタレ投球”には、我を忘れそうになるほど頭に来る。
妙なヒゲ面でさえ、貧乏くさいヘナチョコ顔に見えるくらいだ。
もうエエ加減、シャキッとしたピッチングを見せてみい!
この“大へタレ魔人”がっ!!

…取り乱しました(上島風)

それにしても本当に連敗しない今季。
「絶対的ストッパー藤川」がしょうむないホームランでやられた借りを、あっさり翌日の初回にやり返すとは、カッコいいにも程がある今日の試合。
これでナゴヤドームも、鬼門でもなんでもない「一地方球場」にしてしまえれば、この3連戦は有意義なものだったと「総括」できる。
(今日観た映画があまりに素晴らしく…)