明石の家に帰るとそこはジャングルだった。
光のあたる面はすべて植物で覆われている。
すでにリビングルームではない。
「ここはボタニカルルーム」だとつれあいはのたまう。
不思議に圧迫感はなく、むしろ開放的なのが不思議だ。
植物のもつ静かな力をわけてもらおう。
朝、海辺の遊歩道をジョギングした帰り道に流木をひろう。
とてもいい形の流木があったが一人では持ちきれないサイズであきらめた。
ユンボみないた重機があったらいいのにとこんなときはつくづく思う。
しかたなくコンパクトなものをいくつかひろった。
チラ族のお家にしようと思う。
今年パティシエになった息子が誕生日のお祝いにケーキを焼いてきてくれた。
花のように美しい。
中はレアチーズになっていてとても美味い!
1年生とはいえさすがにプロの技である。
成長するものだ。
長時間労働低賃金の厳しい世界だが自分が選んだ道なのでたくましくやりきってほしい。
地植えの草木のように、群生する路上のアロエのように。
ありがとう。
嗚呼、ボタニカル!