パウル・クレーの絵のような紅葉が終わる。
通勤途中の銀杏の街路樹もおおかた葉を落とした。
春にはびっしりと緑におおわれていたが、今年の役割を終えたのだ。
落ち葉が植え込みに散らばっている。
緑とのコントラストがきれいだ。
樹は厳しい冬の間、余分なものを切り離してシンプルな姿になる。
次の春への準備期間だ。
衣替えの時期、オレも余分な服や本を捨ててシンプルになろう。
と思いつつ、今日はオンワードの社販に出かける計画なのだ。
捨てるとは新しく揃えるための準備なのか。
なかなか物欲からは離れられない。
植物たちは捨てられないので枯れない限り純増である。
かくして気持ちはシンプルに、身の回りは緑色が濃くなっていく。
それもまた、幸せなり。
嗚呼、ボタニカル!