ガイド日誌 - 北海道美瑛町「ガイドの山小屋」

北海道美瑛町美馬牛から、美瑛の四季、自転車、北国の生活
私自身の長距離自転車旅
冬は山岳ガイドの現場をお伝えします。

移住から、まもなく20年。しかし…

2015年03月14日 | 北海道の暮らし・生活
何年たっても絆は切れないもので、
残してきた仕事をまとめに、
北海道から、また土佐へ行かねばならぬ。
今年の冬は、本州四国と北海道の往復で何かと忙しい。


3月9日月曜日、旭川空港から羽田空港経由、伊丹空港へ。
羽田空港は雨。伊丹空港も雨だった。
傘を忘れたからバス停から実家までの歩きで濡れてしまった。


3月10日火曜日、現在の実家のある神戸市内からガイドの山小屋の営業車、軽商用バンで土佐高知へGO!
この日の北海道は嵐。そして遠い四国も吹雪いていた。


サービスエリアで休憩。一杯ひっかけた。
うどん島では、一杯といえば「うどん」を指すのだ。


割とストレスのたまる仕事なのだ。
限られた時間で人に会い、打ち合わせを重ねる。
いつの間にか土佐弁をしゃべりゆうが。
そーゆーふうになっちょるぜよ。


仕事を終えて神戸にとんぼ帰り。
ネオンの誘惑に…。


四国山地を貫く高知自動車道。
半分以上がトンネルながじゃ。


3月11日水曜日の午後、銀杏の一枚板まな板が欲しい僕は、まな板を探し回って元町の神戸大丸7階をウロウロ徘徊していた。

午後2時46分
ざわざわしていた店内が、突如として静まりかえった。

その時、時間が止まった。
ぴたりと。



約20秒後、
店内放送を皮切りに、何事もなかったように店員さんたちがしゃべり出し、オバちゃんたちのガハハ笑いが響きわたり、いつものブルジョア狂瀾が一気に戻ってきた。
誰も、黙祷の感想など語る人はいない。
そう、何事もなかったのだ。

がやがやがや、
がやがやがや、

こういうことにありがちな、
「私たち、いいことしてるわよ感」など皆無だ。オバちゃんは喋りまくり、ガキが騒ぐ。
まるでパチンコ屋。

がやがやがや、
がやがやがや、

いつもの昼下がり。

奇跡の20秒。
突然、キンと静まりかえった20秒。

一見無関係を装っているように見えるあのオバちゃんもこの金キラオバちゃんも、実は無関心なんかじゃなかった。そっと東北に手を差しのばしているのだと知った。

いいぞ、神戸のオバちゃんたち。
泣けてきたぞ。(泣かないけど)


3月12日木曜日、北へ向けて北上開始。

京都どすえ。

名神高速は戦場ぜよ!

関ヶ原は残雪あり。

名古屋からフェリーに乗って北へ。

名古屋発仙台経由、苫小牧行き二泊三日。
吉田拓郎の、あの有名な歌、
苫小牧発ぅ仙台行きフェリーぃ♪の、
あのフェリーなのだ。


3月13日金曜日、フェリーは福島県沖を航行中。
波間の貨物船の向こうに見えるのは、


ちょっと遠いけど、まさにあのフクイチだった。

悲しい色やね。



微力ながら、
これからも何かの形で、
力になりたいと思う。
理由なんてない。