ニュージーランドも先進国の一員であることに疑いはない。
ただし、ネット環境はいろいろ微妙だったりする。
iPhoneを必死に凝視しながらようやくブログを書き終えて、少し冷ましてから校正しようと「下書き保存」したら、
スッ飛んでいた。
なんてことが起こる。
油断ならん。
都市部はともかく農村地帯(ほとんど農村地帯だが)は、いわゆるisdnくらいの感じで、利用の集中する夜9時前後など、
ダイヤル回線並みになり、
頻繁に切断したり、
ついには信号が消滅したりする。
この時間に書き上げたブログも、回線の情緒不安定のどさくさに紛れて消滅したりする。
まったく油断ならん。
さあ、消滅したブログを書き直すぞ!
大作の消滅ショックで1週間以上放置して以来、イイニクの日のブログが先にあがり、以降の更新はストンと止まっている。
さあ、きょうこそ。
でも、
油断大敵なのだ。
11月下旬、
11月下旬、
俺はオマラマからワイタキ川に沿って走る。
このワイタキ川はタスマン氷河を源流に、サザンアルプスの水を集めて太平洋を目指す。
ワイタキ川は中流域に、あの有名な
テカポ湖と、プカキ湖をもつ。
この2つの人工湖をはじめ、流域にはダムが行列を為していて、日夜水力発電に励んでいる。
その発電量はニュージーランド全体の約半分になるというから驚きだ。
テカポ湖もプカキ湖も、もともとは自然の小さな湖だったそうだが、その地形が注目されて水力発電ダム化されて今の姿がある。
この2つの湖はカナルと呼ばれる人工水路で結ばれて、その水は徹底的に、完膚なきまでに発電に利用されている。
北海道美瑛町の「青い池」もそうだが、
実は観光客が『大自然凄いー」って感動しているものは、実は国策土木事業の結果だったりするのだが、まあその話はもうよそう。
俺が何故ここまで来て、
あの有名な「テカポ湖」を露骨に回避するのかは、何も、
「一泊最低でも3万円」にビビっているだけではないのだ。
調子に乗ってんじゃねーよ発電ダム湖のクセに。
なんてことは全然思ってはいないです。
はい。
ワイタキ川沿いには発電所の従業員のための小さな町がいくつかある。
こんな風景が続くのだが、
ん?
何かが写り込んでいる。
商用ヘリコプターが飛び回っている。
たぶん、エニシダ駆除剤の散布のようだ。
こういうダムがいくつもあり、
まるで段々畑のようにダム湖が連なる。
僅かに残る、昔ながらの河川。
しかし、この下流にはまたダム湖が待っている。
昼メシ時におしゃべりした奥さまチャリダーと抜きつ抜かれつ。
ブラザーと俺。
クロウの町の公園にて。
元オールブラックスのキャプテン、
リッチーマコウは2011年のワールドカップでオールブラックスを優勝に導いた。
オアマルの北にあるこのクロウで育ったそうだ。
今は引退して商用ヘリコプターのパイロットになり、そのへんを飛び回っているそうだ。
そのクロウで一泊。
翌朝、ワイタキ川を向こう岸に渡り、ワイマテに向かう。
牛が迎えてくれた。
牛が俺に気付いて走り寄ってくる。
わらわらと集まってきた。
俺が走り出すと、追いかけてくる。
ニュージーランドの田舎風景そのもの。
何やら先のほうでクルマ同士が停止して、おしゃべりしている。
何やら先のほうでクルマ同士が停止して、おしゃべりしている。
どんだけユルイんだよ!笑
その理由は、まもなくわかる。
わー!
羊が溢れてる!
後ろからは犬がワンワンしていた。
その理由は、まもなくわかる。
わー!
羊が溢れてる!
後ろからは犬がワンワンしていた。
国道は何もクルマだけのものではない。
チャリダーの自転車が走ってもいいし、
トホダーが歩いてもいいし、
ポコダーは馬で歩いてもいい。
羊だって近所の牧草地に歩いて移動なのだ。
まるで「街道」みたいだ。
ガードレールではなく、石垣だ。
古い橋。
Give way(向こう側に先に譲ってね)
の標識があり、譲り合いの一方通行になっている。
防風林が青空に映える。
峠道。
ハァハァ、ゼェゼェ…
峠の頂上が見えてきた。
標高がゾロ目だった。
何?
酒場。
古い英語では酒場のことをHOTELという。
宿泊できないが、開拓時代には
酒場=泊まる部屋がある
だったので、その名残。
今もなお、ニュージーランドはじめオーストラリア、スコットランドなど、イギリス系の国ではパブ(酒場兼食堂)には宿泊を併設しているところは多い
何のアート?
無数の靴が引っ掛けられている。
時にブラジャーだったり、
時に長靴だったり。
時々見かけるこの手のアート。
正直よくわからない。
エニシダの谷。
えらいこっちゃ!
気温ぐいぐい上昇。
体感的には気持ちいい。
けど。
あちこちでアスファルトが崩壊し始めていて、自転車に溶け始めたアスファルトの油が跳ね飛んで付着して大変。
ニュージーランドのアスファルト、
脆弱すぎる。
ワイマテの町に着いた。
町の入り口の穀物サイロが、
なかなか素敵だ。
ポツンと田舎町、ワイマテ。
俺の好きな町だ。
今年は南島の西海岸の天候が乱れていて、
西海岸の自転車旅を断念した。
クイーンズタウンからは内陸周りで東海岸カンタベリー平野を目指し、三大峠のひとつリンディスパスを越えて、ようやくまたカンタベリー平野に戻ってきた。
明日からまたカンタベリー平野を走るのだ。
向い風が俺を待ち構えている。
明日は11月29日、
イイニクの日。
向い風に備えて、
明日はどーんと、
「肉を食うぞ!」
俺は空を仰ぎ、そう誓うのであった。