インバーカーギルだ。
定宿がある。
野郎。
それは男道。
野郎。
それは、男の宿。
男の宿で
男の仕事。それは針仕事。
まずは、お股。
OK!
次のお股行こう!
俺のお股は危なく崩壊寸前だった。
裂けかけた尻を縫う。
糸が足りなくなり、色を変えたり縫い方を変えてなんとか最後まで縫う。
お尻、
OK!
もう少しで裂けるところだったな俺。
こちらは、もう一本の同じズボン。
同じものを2本持ってきた。チャリ中には短パンになり、普段は長パン。まことに旅チャリダー向きのトレッキングパンツなのだが、
この写真の一本は、
昨年の日本縦断自転車旅の途中で同じく股に穴があき、
兵庫の和田山の民宿で修理したのだ。
旅の重要装備は、
最新の機材ではない。
最も重要な装備は、
『ソーイング・セット』だ。
長くハードな旅では色んなものが痛む。
それを都度修理しながら旅を続ける。
アウトドアマンは、裁縫が命。
断言するぞ。
もっとも重要な装備は、
『ソーイングセット』
旅の夜、
男ひとり、
黙って針仕事なのだ。
これは案外と本気でそう思う。
荒いことを言うようだが、
やばい奥地で大怪我をしたとき、
どうやって傷を塞ぐ?
縫うに決まってる。
死ぬよりマシだ。
そんな究極の時というのは、
ある日突然、
案外と容易く、
やってくるものだと俺は思う。
幼い時のことだが、
外科医だった俺の父は、
俺が怪我をしたとき、家にある縫針で
麻酔もしないで傷口をさっさと縫ってしまった。
(本当は釣り針みたいなやつでやるそうだが。)
それは不思議と大して痛くなかったし、
傷はそれでOKだったのだ。
ソーイングセット。大切だ。
さて。
次。
アウトドアマンは腹ペコだ。
何か食わんと死ぬ。
肉だ。肉!
肉!
野郎の宿で肉を焼き、食す。
男の宿には男の台所がある。
自由に使えるキッチンで、豪快に肉を焼くのだ。
ワクワクするだろ?
Tボーンステーキが安かったから
買ってきた。
1キロ1000円+税。
Tボーンステーキとは、
サーロイン、ヒレ肉、分離前の
T型の骨の周囲にはサーロインandヒレ肉が合体という、
まことにありがたい部位なのである。
もう、興奮半端ない。ハアハアハア…
しかし、あと一歩及ばす、
1キロ完食はならなかった。
(翌朝食べた)
町を歩いていたら、
日本料理屋を発見。
同じ店をティマルでも見たのであまり期待はしないけど、
やはり気になる。
UDONに、
目がテン。
それにしても高っ!!
注文してるし!
めっちゃ繁盛していた。
ちなみに店員は韓国人のようで、日本語は一切通じない。
天ぷらうどん、のはずが、
鍋焼きうどん。の味。
ツユは※「お約束どおり」甘辛い。笑
ちょっと違?
だけど、それはそれ。
大変うまかった。
※ニュージーランドあるある、なのだ。甘辛くしたらキウイに受けるので、なんでも甘辛くて日本の味?って感じになっている。
隣はアジア食品店だった。
綺麗な東南アジア出身の女性が店主をしていた。
ここで、「シマヤかつをだし」を発見。
購入。
貴重品だ。
ところで、
俺の好きな人物のひとりに、
バート マンロー
というインバーカーギル出身のニュージーランド人がいる。
マンロー67歳のとき、近所の子供と話した言葉と言われている。以下
「忘れるな。夢を追わない人間は野菜と同じだ」
「どんな野菜?」と、子供。
「さあな キャベツだ そう キャベツだ」と、マンロー。
今年もマンローの博物館?にやってきた。
マンロー67歳のとき、近所の子供と話した言葉と言われている。以下
「忘れるな。夢を追わない人間は野菜と同じだ」
「どんな野菜?」と、子供。
「さあな キャベツだ そう キャベツだ」と、マンロー。
今年もマンローの博物館?にやってきた。
市内のホームセンターの店内に無造作に展示してある。
本物。実物。
映画『世界最速のインディアン』のロケ用に製作されたレプリカ。これが映画の撮影で走った。
マンローが手塩にかけたマシン実物。
ボルト、ネジの一本一本を手で締めたはずだ。
このネジも、間違いなく
マンローが手締めしたに違いない。
まだ温もりが残っている気がする。
晴れた!
と思ったら、夕立が通り過ぎていった。
インバーカーギルの天気は滅茶苦茶だ。
晴→雨→晴→大風→雨→雨→晴→大風→
みたいに、繰り返しやってくる。
チャリダー泣かせだ。
きょうの買い物。
「シマヤかつをだしの素」が何より嬉しい。
別のアジア食品店で買ったウドン。
韓国製。
生生。いいね!
早速、作ってみる。
なまなま、いや、
なかなかヤルな!
味は、最初から七味唐辛子入れちゃった感じではあるものの、
かなり「うどん」だ。
しかも関西風。
やはり、
韓国製と台湾製は信頼できるなと、
思いを強くするチャリダーであった。
てゆうか、
どんだけ「うどん」好きなんだよ俺。