亜細亜大楼の北隣は中山東一路3号、上海総会です。上海総会は英国租界の名士により1861年に結成されました。
結成当初は当時流行の回廊ベランダのある「東インド式」木造3階建てでしたが、この1910年に竣工した新館は、英国皇室建築士学会会員の設計による鉄筋コンクリート造りの地下1階地上5階で、英国古典主義風格の建物です。
内装は当時上海に住んでいた日本人建築士下田菊太郎が設計担当したそうで、日本帝国ホテル風の装飾は「東洋のロンドン」と評され、開催されるパーティは「皇室総会」とも評されたそうです。
1階はバーと閲覧室。2階はレストランと大広間。3、4階はホテル。5階は倉庫や職員宿舎だったそうです。 内部には当時最先端のシーメンス社の3角形の電動エレベーターや、今でも上海最長と言われる長さ34mのバーカウンターがあるそうです。
2001年上海発行の書籍では「東風飯店が使用」となっていますが、まだ内装中のようで、入り口の張り紙では「上海外灘華尓道夫酒店」となっていました。
今年5月に「2010年中に開業」と発表されたそうですが、是非日本人が設計した豪華な内部を見てみたいものです。
長崎に現存する、1904年に下田菊太郎が設計監督した「香港上海銀行長崎支店」。2009年5月12日撮影。
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外灘は被写体が沢山有り、2-3日歩いてもとても全部は撮影できませんので、
暑い日中は避けて、少しずつ撮影しています。
以前、上海で買った中国語の「上海老房子的故事」という本と、日本語の「上海歴史ガイドマップ」を参考にしながらブログを書いています。