こんばんは、白黒茶々です。
GWを目前にしながらも、新型コロナウイルス蔓延の影響で、全国各地の名所旧跡だけではなく、普段利用しているお店まで閉鎖されるようになってしまいました。 その沙汰はとりあえず5月初旬までとなっていますけど、その頃には少しでもこの事態が改善していることを願っています。
しかし、当波狛日記は取材(?)してからブログにUPするまで1ヶ月ほどの遅れがあるのですよ。 というとで話は前回の続きで、3月29日の午後に私が波と狛を連れて出かけたところから始めさせていただきます。
その日、私たちが向かったところは……… といっても、日記のタイトルでバレバレですよね。 はい、豊橋市にある吉田城にございます。
このお城は豊川に面していて、その北側の対岸からは本丸の石垣や模擬鉄櫓(くろがねやぐら)を臨むことができます。
そうしたら、今からそちらに向かいますよ。はっ
………とその場でジャンプしたら、旅番組などでは次の瞬間に衣装替えしたり、目的地までワープしていたりするのですけど、現実ではなかなかそうはいきません。 車に乗り込み、川を橋で渡って、駐車場に止めて、そこからは歩いていって……… とにかくそのようにして、先ほどの模擬鉄櫓の石垣下までやって来ました。
吉田城は、牧野古白が永正2年(1505年)に築いたのが最初と云われています。 その後は松平氏や戸田氏、牧野氏らの攻防戦の舞台になったりしつつ、天正18年(1590年)には豊臣秀吉の配下の池田輝政が入城しました。
彼は世界文化遺産の姫路城を築いた人物でもあるのですよ
その前段階に吉田城を近代城郭に改修し、本丸の石垣などを築きました。
豊川沿いからは、この石段を上がっていけば本丸跡に行き着くことができます。 人間にとってもその踏み幅はかなり開いているのですけど、波と狛はそんなことはお構いなしにグイグイ登っていきました。
その本丸は、見事な石垣に囲まれています。 これらは名古屋城を築く際に余った石を転用したこともあって、その工事を担った大名が刻んだ刻印があちこちに見られます。
それから、本丸の西北隅には………
今回の日記ではすでに2回ほど登場した、模擬鉄櫓が聳え立っています。 地下1階地上3階の3層櫓で、昭和29年(1954年)に建てられました。
便宜上は櫓と呼ばれているのですけど、本丸側にも窓があったり、文献のなかには「天守」という記述があることから、事実上吉田城の天守でした。
ここまできたら、せっかくなので………
波と狛には車の中で休憩してもらって、その間に鉄櫓の内部に入りましょう こちらの建物は水~日曜日の10時~15時に開放されていて、入場無料。各階にはこのお城の歴史に関連した資料が展示されています。それから、最近流行りの御城印はこちらには置いてないので、市役所か豊橋市美術博物館でお求めくださいませ。
さらに、その最上階からは………
本丸がある南側は樹木に覆われたりしていて、視野は限られているのですけど………
豊川に面した北側は開放的で、遠くまで見渡すことができます。
なんか、これから本丸に向かうような絵となっていますけど、話の流れとしてはそこを出て二の丸跡に行くところです。
池田輝政が姫路に移ったあとの吉田城は城主がめまぐるしく代わり、石高が少ないこともあって、輝政が拡張した城地は未完成のまま明治を迎えました。
明治以降の吉田城には、大日本帝国陸軍の歩兵第18聯隊(連隊)が置かれました。 お城の跡には兵舎などが並んでいたのですけど、よく見てみると鉄櫓があったあたりは「厠」となっていますね。
三方が石垣に囲まれた穴蔵の空間は、便所として利用されていたのでしょうか?
終戦後その敷地は市民に開放され、豊橋公園として整備されたのですけど………
その随所には戦争遺跡というか、第18聯隊の遺構が残っています。 ちなみにこちらの小さな蔵みたいな建物は、弾薬庫にございます。
さらにその営門跡の手前には、監視小屋として使われた、コンクリート製の哨舎が残っています。 いろんな意味で歴史を感じさせる吉田城こと豊橋公園は、その頃には………
桜の花が見頃の時季を向かえつつありました。
こちらは見事な咲きっぷりですね。 昨年は家族全員で、こちらの夜桜を堪能したのですけど………
今年は例のコロナ禍の影響で、お花見のどんちゃん騒ぎや夜のぼんぼりの点灯などは中止となってしまいました。 さらに4月に入り、愛知県で緊急事態宣言があってからは、鉄櫓や美術博物館までもが閉鎖されたそうです。しばらくの間は大人しくしていなければならないのですけど、この禍が治まり、再び県境を何の心配もなく行き来できるようになったら、また吉田城を訪れたいです。
………といいつつも実は私たちは、この日は豊橋に来たついでに吉田城以外のところも写真に撮って廻っていたのですよ。 朝ドラと、豊橋を題材にした漫画に背中を押されたのですけど、その私のはしゃぎっぷり(?)は次回の日記でお伝えします。