こんばんは、白黒茶々です。
今月の19日から、映画「天気の子」が公開されました。 3年前に大ヒットした「君の名は。」を手掛けた新海誠監督の最新作で、以前から注目されていました。
しかし、公開が始まるまでその内容などの情報は伏せられ、私が入手したチラシには「天気の調和が狂っていく時代に、運命に翻弄される少年と少女が自らの生き方を『選択』する物語。東京にやって来た家出少年・帆高が出会った不思議な力を持つ少女・陽菜。二人の恋の物語は、美しく、切なく、新たな時代を迎えるあらゆる世代、そして全世界へのメッセージとして描かれる」という抽象的なことしか書かれていなかったので、掴みにくいというか、予測不能でした。 それでも、新海監督の作品は絵が綺麗で、今回もRADWIMPS(ラッドウインプス)が音楽を担当するというので、それだけでも期待できます。
さらに公開の3週間ほど前には、その映画に誘導するかのように「君の名は。」が地上波で放送されました。 「こちらの作品は映画館まで観に行ったし、内容もよく覚えているから、冒頭の部分だけ観て、お風呂に入ってしまおう
」という軽い気持ちでテレビと向き合ったのですけど……… ついつい引き込まれていって、最後まで付き合ってしまいました。
それだけでも、私は次回作の「天気の子」に気持ちが向きつつあったのですけど、さらにその随所に入れられたその映画の予告や関連商品のCMがサブミカル的に攻めてきて、しまいには頭の中が「天気の子」のことでいっぱいになってしまいました。
こうなったらもう、観に行かざるを得ません
というよりは、公開まで待ち切れません
………ということで、またしてもやって来ましたよ 県境を跨いだ豊橋市にあるユナイテッドシネマ豊橋18に。しかも今回は高ぶる感情を抑えることができなかったこともあって、公開初日の夜に来てしまいました。
そのようなことは、以前にはありませんでした。なので、私は週末の金曜日の夜にこちらに出向くのは初めてだったのですけど、こちらは多くの人で賑わっていて、駐車場はほぼ埋まっていて、さらに映画館のチケット売り場にも行列ができていました。
ま、まさか、満席で入れないなんてことはないでしょうね
それは大丈夫だったのですけど、今まで1100円だったレイトショーの料金が、その日から1200円に値上げされていました。
私が入ったスクリーンは300席ほどの規模で、その半分以上は埋まっていました。 これほどの入りはレイトショーでは珍しいことなのですけど、やはり公開初日の話題作ということで。
そうしたら、いつものごとく公開間近の作品を予告編のように紹介しつつ、本編が始まるのを待つことにしましょう。
まずは「DRAGON QUEST YOUR STORY(ドラゴンクエスト ユア・ストーリー)」です。 あのRPG(ロールプレイングゲーム)の傑作と言われている「ドラゴンクエストV(ファイブ)天空の花嫁」をベースとした物語が、この度よりリアルなCGアニメで映画化されました
「ドラクエV」は、私が最後まで解いた数少ないRPGのうちの1つでもあるので、その内用は今でもかなり覚えています。
主人公の誕生シーンから始まるこの物語は、彼の父親であるパパスが「トンヌラ」と名付けようとしたのですけど、私は迷わず「おそまつ」にしました。 勇者おそまつの誕生です
しかし、パパスはおそまつの目の前で殺され、おそまつは全てを奪われた末に奴隷として働かされるのですよね。このあまりにも衝撃的な展開に、私はすっかりブルーになってしまいました。
その後はその劣悪な環境から脱出し、世界を旅しながら仲間と出逢っていき、モンスターをバッタバッタと倒していくことに。 そのような中で、キラーパンサーを手なずけて、彼(彼女?)の名前も候補の中から選ぶのですけど……… 「チロル」ではあまりにも可愛すぎるので、私はインパクトで「ゲレゲレ」にしました。
さらに冒険を進めていくと、おそまつはビアンカ・フローラ・デボラの中から誰かを結婚相手に選ぶことになるのですけど、ここで大いに悩んでしまいます。
その結婚式のシーンには、ジーンときてしまうのですけど、当時の私は「私より先に結婚するなんて……… それでも、おめでとう
」なんて言っていました。
………って、ついドラクエ談義で盛り上がってしまいましたけど、それらのエピソードがどのように映像化されるか、気になりますよね。 その「DRAGON QUEST YOUR STORY」は8月2日から公開されます。
次は「アルキメデスの大戦」であります。「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズや「STAND BY ME ドラえもん」、「永遠の0(ゼロ)」などを手掛けた山崎貴さん監督の作品なのですけど、この方は先述の「DRAGON QUEST YOUR STORY」もやっているのですよね。「アルキメデス………」のほうは「週刊ヤングマガジン」連載の三田紀房氏の漫画を原作にしています。これは、数学で戦争を止めようとした男の物語であります。菅田将暉君が演じる櫂直は、戦艦大和の建造をめぐって蠢く軍の上層部の思惑を、暴くことができるのでしょうか?昨今の戦争を題材とした映画は、戦争の美化と紙一重なのですけど、こちらの作品は戦争をどのように位置付けしているのでしょうか?いろんなことが気になる「アルキメデスの大戦」は、7月26日から上映されています。
あともう1つは「HELLO WORLD(ハロー・ワールド)」にございます。こちらの作品は近未来の2027年の京都を舞台にしていて、伏見稲荷大社、上賀茂神社、出町柳の鴨川デルタなどの史跡や名所などが鮮麗な色彩で描かれています。登場人物は、主人公の高校生・堅書直実(かたがきなおみ)と10年後の未来からやってきた・カタガキナオミ、それとヒロインの一行瑠璃(いちぎょうるり)。交錯する未来と現在の世界で、その3人のキャラクターのストーリーを描き出すというのですけど、いわゆるタイムスリップ系の物語ですね。とにかく、私が映画館の予告編で観た映像は、実写のように綺麗で丁寧に描かれていて、主要な人物は、美男美女。さらに人気小説「ソードアート・オンライン」のアニメ版を手掛けた伊藤智彦氏が監督を務め、主要な声優は北村匠海、松坂桃李、渡辺美波の豪華メンバーときたもんだ!おそらく一度観たら京都に行きたくなってしまうであろう「HELLO WORLD」は、9月20日から公開が始まります。
そうしているうちに、カメラ男、ポップコーン男、ジュース男と、彼らを逮捕するパトランプ男……… いや、ジュース男だけは無事だったような。 とにかく、これらのメンバーによる「ノーモア映画泥棒」の注意喚起の映像が流れたら、いよいよ「天気の子」の本編へと突入します。
物語は、家出した高校1年生の森嶋帆高(声・醍醐虎汰朗)がフェリーに乗って東京に向かうシーンから始まります。 外は雨で、帆高はいきなり危険な目に遭ってしまいました。
そこで彼を助けたのが、オカルト雑誌の編集プロダクションを営む須賀圭介(小栗旬)。彼は「俺さぁ、誰かの命の恩人になったのはさぁ、そういえば初めて」なんて言いつつ、帆高と別れる際には「東京で困ったことがあったら、いつでも連絡してよ」と名刺を渡しました。
雨の東京にやって来た帆高ですけど、行くあては全くありませんでした。 仕事を探そうとしても、住所不定の未成年ではどこも雇ってくれませんし。そのような中で、彼は天野陽菜(森七菜)と出逢いました。彼女とのファーストコンタクトは、確かハンバーガー屋だったような。
自称18歳の陽菜は、「祈る」ことで空を晴れにできる不思議な力を持っているのですけど……… 私はこの映画を観る前まで、彼女の正体は異星人か自然界の妖精だと思っていました。 なので、帆高が彼女に惹かれたとしてもそれは禁断の愛で、やがてその間には二人を切り裂く何かが入ってくる、でも帆高はそこをなんとかしたくて頑張る、そして最後には感動的な大逆転劇が起こる。
………という展開になると予想していたのですけど………
陽菜はちゃんとした人間で、凪(吉柳咲良)というイケメンでちょっと大人びた小学生の弟と一緒に暮らしているということがわかって、ホッとしている私もいました。
その一方で、行き詰まった帆高は須賀を頼って彼の事務所のドアを叩きました。 すると、そこには大学生の夏美(本田翼)がいたのですけど、彼女と須賀の関係は?帆高は最初、愛人だと思っていたのですよね。
「ねえ、今から晴れるよ」帆高は再び陽菜と行き逢い、彼女の不思議な能力を活かして、凪とともにお天気屋の仕事を始めることに………
そこからさらに話は二転三転するのですけど、あまり明かしてしまうとネタバレになってしまうので、ここからは「天気の子」の要点に触れさせていただきます。
この映画は風景やストーリーなどの他に、「○○を探せ 」で楽しむこともできます。
例えば、いろんな企業とタイアップしていて、それらは劇中の至るところに散りばめられているのですよ。
ソフトバンクのCMにも出ていたのですけど、雨の雑踏の中でお父さん犬が歩いているシーンは本当にありました
彼はもう1箇所登場するというのですけど、私はそちらのほうは見つけることはできませんでした。
それから、帆高・陽菜・凪の3人がちょっとお高いホテルで、つかの間の安らかな時間を過ごしている際に、カップラーメンを食べるシーンがあるのですけど………
そこで「えっ、ちょっと帆高、それまだ早くない?」「2分が美味しいんだよ、知らないの?」という、あの名ゼリフが出てくるのです そのエピソードにあやかったのでしょうか?
映画の来場者プレゼントとして、このような非売品の「新海誠ヌードル」が配られました。
新……… あたらしいパッケージ
海……… シーフード
誠……… まことの美味しさ
と、ちょっと強引なネーミングなのですけど、けっこう上手いトコを突いています。 激レア製品なので、私はもうしばらく飾っておくとして、やはりいざ食べることになったら、帆高の作法に従って2分だけ待つようにします。
それから、さらに映画の中では立花瀧(神木隆之介)と宮水三葉(上白石萌音)の出番があるのですよ しかも彼らだけではなく、エンドロールのキャストによると、てっしー(勅使河原克彦・成田凌)や名取早耶香(悠木碧)、宮水四葉(谷花音)といった「君の名は。」の主要メンバーも出ているハズなのですけど……… 彼らのほうはモブ的な扱いなので、よく探さなければ見つかりません。
ちなみに私は……… はい、見逃しました。
新海監督は、今世界で問題となっている異常気象と若者の貧困を土台にして、この作品を創ったそうです。 そういえば、劇中の天気はほとんどと言っていいほど雨でしたし、身寄りのない帆高や陽菜、凪らはしだいに追い詰められていきますし。
それから、帆高は一途な少年で終盤の彼の無茶ぶりには私はハラハラさせられましたけど、最後にはホッとすることができました。
あと、RADWIMPSの「愛にできることはまだあるかい」などの曲も、作品とマッチしていて心に響きましたし。ただし、この映画は好き嫌いが別れるかも知れません。それでも、私は肯定派のほうです。
それから、私がこの映画を観に行った頃は、例年より長引いていた梅雨の真っ只中で、時季とも合っていました。
それに、観たあとは「雨降りも悪くないなぁ」とも思うようになりましたし。
映画「天気の子」は大きなうねりを起こしつつあるので、公開する期間も長くなると思われます。それに関する情報を集めてから観に行ってもよし。一度ならず二度三度と観に行ってもよし。とにかく、皆さんもぜひ映画館に足をお運びくださいませ。