「ぐうたら ・フォト日記」

「ぐうたら」を生活信条とする、ぐうたらなフォト日記です。時々『写真の無い・フォト日記』にもなります。

初めての町

2005年07月28日 | フォト日記
照りつける夏の日差しにも負けず、朝から中央線沿線の西荻窪というところに出かけました。大学時代の恩師を訪ねるためです。今関わっている仕事が最後の一歩で行き詰っているため、何かヒントは無いものかと考えているうちに先生を思い出しました。
引退したとは言え、建築音響の大家であった先生を直接訪ねて聞くことなど、普通なら考え付かないのですが、何故か僕らの周りには割と日常的に残っているのです。(と思うけど・・・、古き良き時代の残影?)

と言う訳で、昨日、先生と親しくしている同級生の女の子(と言っても今は?、でもホールの設計者として、その世界では有名!)に電話をして、「M先生まだ元気?」、「元気だよ!」、「幾つになったの?」、「92!」、「ボケてない?」、「大丈夫、でも夕方になるとだんだんボケてくるから、午前中に行った方が良いよ!」、「じゃ行って見るかな?」、「うん、見といた方が良いよ!」、「!?・・・、骨董品みたいだね?」てな会話の後、早速電話をして約束を取り付けました。

駅前で手土産を買って炎天下の住宅街を10分、米寿のお祝いでお顔を拝見して以来なので4年ぶりでしょうか?、直接習ったのは30年も前の、ほんのわずかな時間だったのですが、この関係は一体何なのでしょう・・・?
「大方、ボケ老人がどんな答えを出すか探りに来たのだろうけど、もう分からん!」飄々とした口ぶりは、今も変わりません。
僕は、別にそこで答えは出ずとも、先生がどう言う考え方をするのかが知りたかったのです。

あれこれ話すこと1時間半、「仮定と推論を重ねて、最終的に答えを出すんだけど、解明するための最後の詰めがまだまだだ!」と言ったのが先生の見解でした。
思えば、そう言う事を面と向かって言ってくれる人が、居なくなりました。僕も言うことは無いでしょう。
でもかつての日本には、そう言う事を言って貰う為に、手土産を持って炎天下を歩いて行くという世界が、割と日常的にあった様な気がします。「だから冷房の効いた喫茶店から、携帯電話で人に指示するだけの仕事は嫌いなのだ!」等と言うと、『老いの繰言』になるから止めよう!
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