和歌山県和歌山市にある神前駅は、和歌山駅と貴志駅とを結んでいる全線単線の和歌山電鐵貴志川線(14.3km)の駅です。 もともとは山東軽便鉄道の駅として、1916(大正5)年2月15日に開業しました。
和歌山方面に向かって右側に配置された単式ホーム1面1線のみを有する無人駅で駅舎はなく、階段を上って直接ホームへ入る形になっています。
2018(平成30)年度の1日の平均乗降人員は628人で、これは貴志川線の全14駅中6位です。
この神前駅から西へ約2kmの所に、紀勢本線(きのくに線)の宮前駅があります。
神前駅が属する和歌山電鉄貴志川線は、和歌山市の東郊に延びる鉄道路線で、もともとは沿線にある日前宮、竈山神社、伊太祁曽神社などへの参詣(いわゆる三社参り)のための鉄道として建設されました。 その後、沿線は宅地開発が進んでいきましたが自家用車利用が多く、また少子化や自転車通学の浸透による高校生の通学利用の減少もあり、利用者は伸び悩んでいました。そのため、2006(平成18)年4月1日に岡山電気軌道(両備グループ)の子会社である和歌山電鐵が南海電気鉄道から事業を継承しました。
<神前駅の年表>
・1916(大正5)年2月15日:山東軽便鉄道の駅として開業
・1929(昭和4)年11月:社名が山東鉄道に変更されたことにより、同鉄道の駅となる
・1931(昭和6)年4月23日:社名が和歌山鉄道に変更されたことにより、同鉄道の駅となる
・1957(昭和32)年11月1日:和歌山電気軌道が和歌山鉄道を合併したことにより、同社鉄道線の駅となる
・1961(昭和36)年11月1日:南海電気鉄道が和歌山電気軌道を合併したことにより、同社貴志川線の駅となる
・2006(平成18)年4月1日:和歌山電鐵へ継承されたことにより、同社貴志川線の駅となる
(駅 名 標)
(和歌山方面を望む)
(駅 全 景)
(ホームへの入口)
撮影年月日:2015(平成27)年12月27日