1922(大正11)年の今日(12月27日)、横須賀海軍工廠で世界初となる日本海軍の航空母艦「鳳翔」が竣工しました。
「鳳翔」は、設計と開発段階から空母としての運航を目的として建造された艦(正規空母)として世界で最初に完成し、日本初の航空母艦として日本海軍機動部隊の創成期を担いました。
しかし、太平洋戦争時は既に艦そのものが旧式化していたし、日本海軍は艦載機用カタパルトを開発できなかったため小型空母であった鳳翔に最新機のゼロ戦や九九式艦上爆撃機などを運用することが不可能だったので、1942(昭和17)年6月5日から7日にかけて行われたミッドウェー海戦に、戦艦を基幹とする主力部隊に編入されて、梅谷 薫艦長指揮の下に複葉低速で発着艦の容易な九六式艦上攻撃機6機(補用2機)と固定脚の九六式艦上戦闘機9機(補用2機)の計19機を搭載して参加した(直接戦闘には参加せず)後は、主に練習空母として瀬戸内海で用いられ、空母艦載機搭乗員の着艦訓練及び潜水艦の標的空母として運用されました。
ちなみに、終戦時に問題なく航行可能な空母は鳳翔、龍鳳、葛城の3隻だけでした。
そして、終戦後は飛行甲板の前部を撤去したうえで復員輸送艦として使用され、1945年10月から1946(昭和21)年8月まで内地と南方の各地を9往復して約4万人の将兵と民間人を輸送した後、1946(昭和21)年8月31日から1947(昭和22)年5月1日にかけて、日立造船築港工場で解体されました。