その昔。
今のようなスチャラカ社員じゃなかった時に出会った社長さんの話。
その頃僕は中小企業相手のお仕事をしていました。
大企業と違って中小企業の社長さんの多くは自らが起業した方か、親から引き継いだ家業として会社を経営している方達です。
サラリーマンの上がり役で社長になった人達とは全く異なり、それぞれが自分で作り上げた価値観で動くので非常にユニークな人が沢山います。
時はバブルの頃。
特に努力をしなくても簡単に儲かる時代。
汗水流して増えたお金でもないのに1円でも減るのが嫌なのが人間なんですねぇ。
税金でもっていかれる位なら使っちゃえーという事で、車やゴルフ会員権、絵画、飲み代など必要以上に高額なものを皆さん購入してました。
僕の仕事は税金を合法的に如何に払わないで済むかを社長さん達にアドバイスする仕事です。
皆さん乗ってきましたねぇ。
そりゃそうです。
ぎりぎりの生活していようが、捨てるほどお金を持っていようが税金は出来れば払いたくないですもんね。なんか損した気がしますからね!
モテモテの僕でしたが、ひとりだけ、全く僕の話に耳を傾けない爺さん社長がいました。
僕の提案する節税対策で皆さん喜んでくれていましたから、僕は爺さん社長にも喜んでもらいたくて一生懸命いろいろな提案を行いました。
爺さん社長は、その度にやわらかくニコニコ笑いながら、なるほどねぇ、そんな方法もあるんだねぇ、勉強になるねぇ、などと話は聞いてくれますが僕の提案を採用してくれたことはついに一度もありませんでした。
なぜ簡単に出来る誰でもやっているような事もやらないのか?
最後にやっと教えてくれました。
「毎年税金を支払う金額が増えてゆくのが幸せだ」と。
普通の人は貯金などの資産が増えてゆくのを楽しみにしますが、爺さん社長は考え方がちょっとばかり違うのです。
若い頃お金に苦労した爺さん社長は、
「いつか俺も税金を納める位商売で身を起こしてやる!」
と心に誓った結果、今日があるのだと。
だから、毎年税金が少しでも増えていると、今年頑張った事を国が証明してくれたと考えるそうです。
小手先のテクニックで税額が変わったら自分の努力した結果が見えなくなってしまう。だから節税はしない。
人より贅沢な暮らしをして十分満足しているし、納税する事で間接的にお世話になった社会にお返しが出来る。だから節税はしない。
僕は衝撃を受けました。
お金に色はついていない。
お金にきれいもきたないもない。
そうじゃないんですね?
他の人にわからなくても、お金はどうやって作ったかによってその人の中では価値が変わるんだ!
税金は悪。
とられるのは損。
そうじゃないんですね?
国という代理人が自分に代わって弱者救済を行ってくれる原資と考えるんだ!
若造の時にこの方に出会えてよかったと思います。
僕に関して言えば、「好きなだけ税金もって行ってくれ!」とはとてもいえませんが(^^)、全員がバブルに奔走していた時代に惑わされること無く、自分の価値基準を変えずに生きている人に出会えた事は、その後の僕に大きな影響を与えたのでした。
その結果がスチャラカ社員かい!
...と、つっこまないように。
今のようなスチャラカ社員じゃなかった時に出会った社長さんの話。
その頃僕は中小企業相手のお仕事をしていました。
大企業と違って中小企業の社長さんの多くは自らが起業した方か、親から引き継いだ家業として会社を経営している方達です。
サラリーマンの上がり役で社長になった人達とは全く異なり、それぞれが自分で作り上げた価値観で動くので非常にユニークな人が沢山います。
時はバブルの頃。
特に努力をしなくても簡単に儲かる時代。
汗水流して増えたお金でもないのに1円でも減るのが嫌なのが人間なんですねぇ。
税金でもっていかれる位なら使っちゃえーという事で、車やゴルフ会員権、絵画、飲み代など必要以上に高額なものを皆さん購入してました。
僕の仕事は税金を合法的に如何に払わないで済むかを社長さん達にアドバイスする仕事です。
皆さん乗ってきましたねぇ。
そりゃそうです。
ぎりぎりの生活していようが、捨てるほどお金を持っていようが税金は出来れば払いたくないですもんね。なんか損した気がしますからね!
モテモテの僕でしたが、ひとりだけ、全く僕の話に耳を傾けない爺さん社長がいました。
僕の提案する節税対策で皆さん喜んでくれていましたから、僕は爺さん社長にも喜んでもらいたくて一生懸命いろいろな提案を行いました。
爺さん社長は、その度にやわらかくニコニコ笑いながら、なるほどねぇ、そんな方法もあるんだねぇ、勉強になるねぇ、などと話は聞いてくれますが僕の提案を採用してくれたことはついに一度もありませんでした。
なぜ簡単に出来る誰でもやっているような事もやらないのか?
最後にやっと教えてくれました。
「毎年税金を支払う金額が増えてゆくのが幸せだ」と。
普通の人は貯金などの資産が増えてゆくのを楽しみにしますが、爺さん社長は考え方がちょっとばかり違うのです。
若い頃お金に苦労した爺さん社長は、
「いつか俺も税金を納める位商売で身を起こしてやる!」
と心に誓った結果、今日があるのだと。
だから、毎年税金が少しでも増えていると、今年頑張った事を国が証明してくれたと考えるそうです。
小手先のテクニックで税額が変わったら自分の努力した結果が見えなくなってしまう。だから節税はしない。
人より贅沢な暮らしをして十分満足しているし、納税する事で間接的にお世話になった社会にお返しが出来る。だから節税はしない。
僕は衝撃を受けました。
お金に色はついていない。
お金にきれいもきたないもない。
そうじゃないんですね?
他の人にわからなくても、お金はどうやって作ったかによってその人の中では価値が変わるんだ!
税金は悪。
とられるのは損。
そうじゃないんですね?
国という代理人が自分に代わって弱者救済を行ってくれる原資と考えるんだ!
若造の時にこの方に出会えてよかったと思います。
僕に関して言えば、「好きなだけ税金もって行ってくれ!」とはとてもいえませんが(^^)、全員がバブルに奔走していた時代に惑わされること無く、自分の価値基準を変えずに生きている人に出会えた事は、その後の僕に大きな影響を与えたのでした。
その結果がスチャラカ社員かい!
...と、つっこまないように。
そう思って納めてくれる人が居るなら
なおさら税金を無駄に使って欲しくないですね。
翌期に同じ予算を取るために、余った予算を使い切らないといけないなんて、普通ではあり得ない常識ですね。
これが一番の無駄遣いの元だと思いますよ。