仏作文(9)(スタンダードフランス語講座③より)
【9回目】
例文9
この頃までは、天皇の崩御のたびごとに首都が変わった。
Jusqu'à sette époque la capitale changeait à
la mort de chaque Empereur.
♦ 半過去形は、話し言葉、文章語の区別なく用いられるテンスで、
過去の状態・継続・習慣(反復)などを表します。
「あのころは人生はもっと美しかった。」(状態)
En ce temps-là la vie était plus belle.
「彼はマリーと一緒に踊っていた。」(進行・継続)
Il dansait avec Marie.
「私は毎日散歩をしたものだった。」(習慣)
Je faisais tous les jours une promenade.
♦ 複合過去が過去形における「点」のような動作(瞬時に始まり、
瞬時に終わる動作)を表すのに対し、半過去形は、いわば、情景
描写なので、「線」でもって譬えられます。
この2つのテンスの相関関係をみてみましょう。
「私たちがパリに着いたときは、どしゃぶりだった。」
Quand nous sommes arrivé à Paris, il pleuvait à verse.
* どしゃ降りだ。il pleut à verse.
問題A
1: 彼が生まれたときは、私はカナダにいた。
ゴタの答案: Quand il est né; j'étais en Paris.
正解は : Quand il est né, j'étais au Canada.
≪感想≫
あんまり恥ずかしいので、正解だったことにしたかったのですが、
「人間、正直が大切である」ことも学ばなくてはいけないので、
そのまま書きました。なんでこんなミスをするかね。だいたい
仏作文には、「パリで~」というフレーズがついて回る、という
先入観があり、これが裏目に出たというわけであります。
【教訓】 いつもいつもパリが舞台ではない。
いつか大阪にも陽が当たる日が来る、きっと来る。
2: 私があなたを呼んだとき、何をしていましたか?
ゴタの答案: Qu'est-ce que vous faisiez quand je vous a applé ?
正解は : Que faisiez-vous quand je vous ai appelé(e).
≪感想≫
que はqu'est-ce que でも構わないと思う。しかし、ai とすべきをa で
済まそうなんて、これは無理。いつもいつも a ではない。
「私」が主語の時もあるのだ。
【教訓】いつも彼や彼女にさせてばかりではいけない。
a も aiも どんどん使いましょう。
3: 私は子供のころ、田舎の祖母の許へ休暇を過ごしに
行ったものだった。
ゴタの答案: Quand j'étais un enfant, j'allais passé mon vacance
à la campagne chez mon grand' mére.
正解は : Dans mon enfance, j'allais passer mes vacances
chez ma grand-mère à la campagne.
≪感想≫
初級用の物語を読んでいると、「子供のころ」という
言い回しには、よくお目にかかります。私の覚えている
のは、dès mon enfance. 物語文を嫌って、quand を使ったが
dans でOkだったのですね。辞書で確認したところ、確かに
「彼(女)の子供の頃に dans son enfance 」
と、ありました。
お祖母さんを男性名詞にしたら100%間違い。
年齢が重なると、女の精気が消えて、男に近づくのでしょうか?
そんなアホなことはありません。反省しましょう。
尚、grand-mère でした。 grand' mére とした私は
grade mére の省略形かと思っていましたが、
古代フランス語が、女性名詞にもgrand を使った名残りで
こうなっているらしいです。
問題B
1: 朝臣が芸事と楽しみにふけっていた間に、地方の武士階級に対する
その権威はますます弱まっていきつつあった。
ゴタの答案: Pendant les nobles adonnaient àux arts d'agrément et l'autre plaisir
leure autorité contre la caste de samuraï locale se mettait perdu
de plus en plus.
正解 : Tandis que la cours adonnait aux arts et plaisir, son autorité sur
les clans militaires des provinces devenait de plus en plus.faible.
* tandis que ~する間に、~しているときに
≪感想≫
朝臣は百人一首でお目にかかる言葉。よく知らなかったので
国語辞典「明鏡」(大修館)で見たが、載っていなかった。
貴族は、「遊んで」ばかりいたから朝臣(あそん)なのか?
まあとりあえず貴族のことかと思い、nobles としたが
解答の方は la cours。
武士階級は「仏和辞典」では samuraï そのままでした。
les clans militaires がいいですね。
「だんだん」も和仏を引けば、peu à peu となっていました。
de plus en plus は増えていくイメージがあるので peu à peu の方がいいかも。
とりあえず、ゴタの怪しい答案は採点不可ということで、よろしく。
尚、aux のa にはアクセント記号はつきません。つけた私がバカなのね。
2: 昭和の年代は希望に満ちた空気のうちに始まった。
国の工業は発展し続けていた。
ゴタの答案: L'ère de Showa a commancé par l'air plein d'éspoir.
l'industrie de ce pays était en progrès.
正解は : L'ère de Show s'ouvrit dans une atmosphère de
promesses. Les indusytries nationales continuaient
à se développer
≪感想≫
普通に辞書を引いて、se développer を使って作文すればいいものを
commencer par にしようとして、スペルミスを犯した。
commancer par ではなくcommencer par