𝓛𝓮 𝓖𝓻𝓪𝓷𝓭 𝓜𝓮𝓪𝓾𝓵𝓷𝓮𝓼
さすらいの青春(302)
——————————【302】——————————————
Il marchait pourtant du même pas fatigué, le
vent glacé lui gerçait les lèvres, le suffoquait
par instants; et pourtant un contentement ex-
traordinaire le soulevait, une tranquillité parfaite
et presque enivrante, la certitude que son but
était atteint et qu' il n'y avait plus maintenant
que du bonheur à espérer.
————————————(訳)—————————————————
それでも彼は同じ疲れた歩調で進んでいきました.凍て
ついた風で、モーヌの唇はひび割れになり、ときどき呼
吸もできないほどでした;しかし異常なほどの満足感が
モーヌの気持ちを持ち上げていました.それは見事なま
での静けさと、ほとんど酔いしれた平安でした.それは
自分の目的が達成されたという確信であり、もはや今は
期待を寄せる喜び以外には何もなかった.
———————————《語句》——————————————————
glacé(e):(形) 凍った、凍りついた
gerçait:(半過去3単) <gercer
(他) (皮膚に)ひびを切らせる
(自) ひびが切れる
【参考】gerçure [ジェルシュール] (f) (皮膚の)ひび、
あかぎれ、ひび割れ
lèvre:[レーヴル](f) 唇
【上下合わせて2つあるので通常は複数で用いる】
suffoquait:(半過去3単)<suffoqer [スュフォケ] (他)
息苦しくさせる、窒息させる
Les sanglots la suffoquaient.
彼女は嗚咽にむせんでいた.
par instants:(副句) ときどき
souleveait:(半過去3単) <soulever (他) 持ち上げる
soulever une charge / 重荷を持ち上げる
contentement:(m) [コンタントモン] 満足、満足させること
extraordinaire:(形) [エクストラオルディネール] ❶ 異常な、不思議な
奇妙な; ❷ 並はずれた、途方もない
tranquillité:(f) ❶ 静けさ、平穏;❷ 心の平安、安心
enivrante:[アニヴラン、 ト](現在分詞、女性) (酒などが) 酔わせる;
(感覚などを)酔わせる、興奮させる、
(精神などを)酔い心地にする、うっとりさせる
gloire enivrante / 人を陶酔させる栄光
beauté enivrante / うっとりさせるような美しさ(美女)
<enivrer (他) ❶ 酔わせる; ❷ 熱狂させる、
certitude:(f) 確実性、❷ 確実なこと;❸ 確信
but:[ビュト、ビュ](m) 目的地、到着点、;ゴール、目的、目標
toucher au but du voyage / 旅行の目的地に達する
atteint:(過去分詞) <atteindre (自/他) 到達する、達する
ここでは受動態、「達せられる」の半過去
la certitude que son but était atteint :
彼の目的が達せられたのだという確信
*このque は関係代名詞ではなく「確信」
の内容を説明する接続詞で、certitude
と同格である.
J'ai le sentiment qu'elle ne m'aime plus.
彼女はもう私を愛していない気がする.