さすらいの青春(637)
𝓛𝓮 𝓖𝓻𝓪𝓷𝓭 𝓜𝓮𝓪𝓾𝓵𝓷𝓮𝓼
——————【637】——————————
——Certes, dit Meaulnes. Mais
resterez-vous longtemps avec nous ?
——Je ne sais. Je le voudrais
beaucoup. Je suis terriblement seul.
Je n'ai que Ganache... »
————————(訳)————————————
「それはいいのだが、」とモーヌは言った.
「だけど、君はずっとぼくたちと一緒に、こ
こに残るのかい?」
「それはわからない.実にそう願いたいと
ころだよ.ぼくは恐ろしくひとりぼっちなん
だから.友と言えるのはガナシュぐらいのも
のさ.」
.——————— ≪解説≫———————————
本日のテキストですが、 » で終わっているのに、
開鉤の«が見当たりません.それは前回学習した
テキストで、逆に閉鉤 » がなかったので、それと
セットになっています.« Si je suis venu vers vous
deux, …… と続いて…Je n'ai que Ganache... »
となっています.我が国の国語の「」とはかなり
用法が異なっています.つまりセリフ群全体を«»
でくくり、個々のセリフは——で示されていると
いうわけです.
———————⦅語句⦆———————————
certes:(副) [次の語とリエゾンしない]
❶[文語] 確実に、間違いなく.
Oui, certes ! / ええ、たしかに.
❷[譲歩を示す] たしかに、もちろん.
Vous êtes, certes, plus intelligent que lui,
mais il est beaucoup plus travailleur. /
なるほどあなたのほうが頭はよいが、
彼のほうがずっと勉強家だ.
resterez-vous longtemps avec nous ?
ずっとぼくたちと一緒にいるのかい?
Je ne sais:わからない.
Je le voudrais beaucoup:是非そうであればと思うよ.
terriblement:(副) すごく、たいへん
Ganache:(人名) ガナーシュ、包帯男の連れ.