はたやすのお米日記

お米のことや食育のことなど、体験したことや情報をお届けしたいとおもいます!

お米マイスターの食育出前授業!(ごはんパワー教室) その3

2008-05-16 23:33:02 | 小学校出前授業 その他
とまあ、そんな感じで授業は進んで行きました。
3つ目のフリップは籾と玄米と白米についての内容です。
みんなに籾を一粒づつ配って、『さあこれはなんでしょう?』
『もみー!』『げんまいー!』『おこめー』いろんな声がいっせいに響きます!
『これはもみと言います!それじゃあこのもみの皮を取ってみてください。』
『うわー、茶色いお米が出てきたー!』、
『えー僕は白いお米が出てきたでー!』

『それは皮を取りすぎやなあ、茶色い皮を取ると白いお米が出てきます!』
『みなさん稲穂は見たことがありますよね?』
『あるー!みんなで稲刈りした!』
『その稲穂についているつぶが籾といいます。その籾の皮を取ると玄米が出てきます。玄米の茶色い皮を取ると白米になります。白米にすることを精米と言います。』
ここで昔の人の精米の仕方(水車やビンに棒を押し込んでする精米)を説明します。そのあと
『今は機械で精米します。精米機って見たことありますかー?』
『ないー!』 『なんかお金入れてするやつ見たことある!』
『はい、今日は小型精米機を持ってきました!みんなに実際に精米をみてもらおう思います!ハイこれが精米機です!』

 精米機
『うわーすごい!』
『もっと近くでみる?』と言ったとたん、ガタガタとみんないっせいに席を立って教壇のまわりに集まってきました!すごい勢いです!
『見えへん!』 『もっと頭下げてよ!』
『うわー中ってどうなってんの?』などすごい人だかり!
みんな精米機を見にきてるのになんだか自分を取りかこまれたような感じで、
一瞬スターの気分でした!
まあでもみんながすごく興味を示してくれてすごくうれしかったです。
教壇に立って反応がぜんぜんないとかなりつらい気分になりますもんね。
とにかく一度みんな席についてもらい、全員の席に精米機をもって回りました。
『この筒の中に玄米を入れます。中のハネが高速で回転し摩擦で玄米の皮をむいていきます。皮は粉々になって網の外へはじきだされ、白米は中に残るという仕組みです。』
『みんなヌカって知ってますか?』
『知ってる』 『しらーん!』さまざまな反応です。
『じゃあ後でヌカもみてもらいましょう!』
『それでは今から精米します!』教壇にもどって精米機に玄米を1合入れてスイッチを押しました!ブィーーンという音とともに精米が始まりました!
3分がたち精米機のフタをとると白米になってます!精米機をかざして白米を見せます!
『おー!白米になってる!』
『今から皆さんの席を持ってまわりますので見てください!』
みんなの席に精米機を持ってまわるとみんな白米をさわって
『うわーまだ熱い』 『白くなってるー』などと感想を言ってくれました!
『そしたら次は中の網をとります!ヌカがでてきますのでまた持ってまわります!』
初めて見る子も多くヌカの方が反応がいいです!
『うわーさらさらやあ!』『きなこみたい!』『なめてみていい?』『ヌカってあまいなあ』
『持ってかえりたいー』『ヌカちょうだい!』
すごく興味しんしんです!
『このヌカは上質の植物油で石鹸の原料になったりもします!』『へえー』
『あとお漬物をつけるときにヌカをつかうよね!』
『みんなはヨーグルト好き?ヨーグルトにはたくさんの乳酸菌が入ってるってよくいってるけど実はお漬物の中にもたくさんの乳酸菌が入ってるです!昔の人はヨーグルトを食べなくてもたくさん乳酸菌をとってたんです!ヌカはすごい栄養もあるしすてるのもったいないでしょ?』『もったいないなあ』
『でしょ!あと袋の中にぬかを入れて食器洗いなんかに使えます。すごく油汚れなんかもとれるのでお母さんに教えてあげてください!』



だいたいここらへんで中盤を少し過ぎたあたりなんですが、子供達も授業に集中してくれてますし僕ものってきたって感じでいよいよ食育のテーマに入っていきました!

僕は食育の勉強もしてるので食育だけで一時間やりたいくらいなんですが、今回は主に
朝ごはんがもたらす、すごいパワーとバランスガイドについての内容でした。

みなさん、脳を動かす唯一の栄養って何かご存知ですか?
実は糖分(ブドウ糖)なんです!白米はほとんどが炭水化物でそのブドウ糖が脳を動かしてくれるのです。ちなみに脳に栄養(ブドウ糖)が足らないとどういう現象が起こるとおもいますか?実はですね、エネルギーをできるだけ使わないようにしようと、ひたすら眠ろうとするんです。(京大教授 森谷敏夫先生の講座より)
脳は寝ている間も活動はしているので朝は栄養がカラカラです。ですから栄養を補給してあげないと動いてくれないのです。それからご飯を噛む事により唾液が出て消化を助け、お腹がいっぱいになることにより心が穏やかになり勉強や運動に積極的に取り組めるという効果があるのです。
後は寝るだけの晩ごはんより、これから動く朝ごはんの方が大事なわけで、まあ極端なことをいうと昼と晩の2食なら朝と昼の2食の方が体にはいいわけです。
こんな説明をもっと簡単にしてみんなにお話したんです。
この話は、はじめに朝ごはんは食べてきましたか?の質問に「食べてない」と答えた子供たちも真剣に聞いてくれて、「明日から朝ごはんを食べます!」と誓ってくれました!
うれしかったですねー!
それから最後に農水省が提唱している食事のバランスガイドについてお話しました。
『みんなこのコマみたいな絵を見たことがありますか?』と聞くとほとんどの子が
『あるー!』とか『知ってるー!』という声がかえってきました!
『どこで見たの?』と聞くと全員の子が
『テレビでやってたー』とのこたえ!さすがにテレビの影響はすごいなあと思いながらバランスのよい食生活について説明してたんですが、



さすがにこの話はおもしろくない!
あくびをする子もでてきました。これはやばいとおもったので、
すぐさま三角食べの話をしました!
結構三角食べのことはみんな知ってて、三角食べではなく稲妻食べと言ってる子もいました。三角食べも稲妻食べも同じことなんですが、ごはんを食べたら味噌汁。次にお肉でまたごはんというふうに食べていく食べ方です。
この反対の食べ方を知ってますか?と質問するとこれは知ってる子はいませんでした。
俗に「ばっかり食べ」とも言われてるんですが、ご飯でしたらご飯だけ全部食べて次に味噌汁を全部たべて次にサラダだけ全部食べてと同じものばっかりを食べていく、文字どうりばっかり食べです。
実は三角食べは別名「口中調味」と言って口の中でいろんな味をあわせて食べる食べ方なんですが、これが一番バランスよくいろんな栄養をとれる食べ方だと言われています。
この食べ方は主に日本人が得意としてる食べ方で古来よりこの方法で食べられてきました。
逆に欧米人はこの食べ方ができないそうです。
実際、ぼくの友達がフランスの料理店で働いていたときにまかないでカツ丼を出したところはじめにカツを全部食べつぎに卵の部分を食べ最後にごはんを食べていて、いっしょに食べてみろといったらそんな食べ方はしたことがないからできないと言われてたと言ってたので本当のようです。
しかし最近では欧米の国々が三角食べが非常にバランスのいい食べ方だと提唱しはじめたのに対して日本では、ばっかり食べが増えてきているという反対の現象がおきています。
これは日本の食事のメニューがスパゲティやラーメンなどの単一メニューが増えてきたことに起因していると言われています。

こんな内容の話に変えて話しているとみんな真剣です。特にフランス料理店でのばっかり食べの話なんかは、食いつきがよくおもしろかったです。
そして食べ物の好き嫌いを質問したり、粉食と粒食の違いを話していると活発に質問も出てきました!粉食と粒食のことはまた詳しく説明しますが、
とにかくご飯ってすごいんだなあ!みたいな感触はつかんでもらえたと思います。
そして最後に「ジュニアお米マイスターバッジ」をみんなに配って、今日、習ったことをぜひ家族のみなさんにお話して、明日は全員朝ごはんを食べて来るようにと声をかけたら
『ハーイ!!』と元気な声でこたえてくれました!
そこで「キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン」とチャイムが鳴り、授業終了です!
いやあー疲れたけど、おもしろかったー!
食育、食育っていうけれど、みんなといっしょになって勉強できて教えていける場所があたえられないとなかなか食育の輪をひろげるのは難しいですね。だからそんな場所を与えてくれた日米連、農水省、北松尾小学校と児童には本当に感謝します!
と、そんな感じで1時間目から4時間目まで授業をしましたが、さすがに疲れました。
そして最後にスペシャルプレゼントとして給食をごちそうになりました!



ただ残念なことにご飯じゃなくてパンだったんです。まあそれは仕方ないとして、
中村君と2人で校長室でいただきました。どっちかっていうと教室で食べたかったなあと中村君と話していたんですが、おいしかったですし、ひさしぶりでとてもうれしかったです。


今回、初めて小学生に教えたのですが、先生方からも勉強になったと言って頂き、
やってよかったと思います。
農水省と日米連が主催しているので、学校側は無料です。
ですのでぜひ今年もごはんパワー教室を募集してほしいです!
今年もまたあれば、ぜひやりたいです!
みんさん、よろしくおねがいします!


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