昨日は七夕だったんだね。
すっかり忘れてた。
某所で笹を拝見したら、短冊に書かれているのは「ワールドピース」の文字。
同じ「ワールドピース」の短冊が、色は違えど、何枚も風に揺れている。
世界が平和になって困っちゃう輩もいるのだろうに、
世界が平和でありさえすればそれでいいのか。。
残念なことに、平和を維持するのに、
どれくらいの労力を使っているのかを知らないし、
誰かに、世界を平和にしてもらえたら…それでいい、
と思ってもいるくらいのお気楽、他力本願派の俺ではある。
それでも、俺は、「世界が平和でありさえすればそれでいい派」に属している。
葡萄の木の下で、葡萄が落ちてくるのを、
口を開けて、じっと待っている狐のように。
人は誰しも一生をかけて、「自分」と言うジグゾーパズルを解いているよう。
最後の一片が埋められて、パズルが完成するのは、きっと最後のとき。
消えそうなやる気を、連れに煽られてトレ。
やりだせばムキになってトレに集中するから不思議。
でも、あいかわらず、左腕に難ありで、どうにもこうにも思い通りに動かせない。
この公営ジムは一台しかないスミスマシンに列を成して順番待ち。
こんなんだからここのスミスマシンを使う気にならん…。
いつぞやは、ひとりの人の占有時間が長すぎるってことで、喧嘩沙汰があったし。。
譲り合うとか、一緒にやるとか…知らぬ者同士、やっぱ、無理なのだろうなァ。
僕はあなたのパズルに必要なワンピースを持っています。
あなたは僕のパズルに必要なワンピースを持っています。
そうなんです。気がついたんです。
たかがワンピース。されどワンピース。
パズルは完成しないんです、僕の持ってる切片だけでは。
パズルは完成しないんです、たった一枚欠けただけでも。
僕が完成しないんです。僕が知ってる僕だけでは。
レッグプレスで、ぼーっとした頭。
つまらんことを考えながら、マシンにプレートをかけていく。
足のトレはきついから嫌いなんだ。
さ、押すぞ~~~。
今、俺はどこにいるのだろう。
たしか…
暑い。
全身汗だくで変な時間に目が覚める。
スタンドの明かりを点けようとスイッチを入れてみるが、点かない。
そうだ。ベッドサイドのスタンドの蛍光灯、イカレてるだった。
手探りでタオルを探し出し、噴き出した汗を拭う。
暑い。
眠れそうにない。
目を凝らして時計を見る。
針は3時を指していた。
週初めから、つらいなぁ。。。。
空。
空の。
空の青。
青。
青空の。
青空の青。
もっと見ていたい。
朝8時に床屋に行った。
一番にやってもらおうと思ったら既に客が二人。
床屋で待つのは嫌いじゃない。
穏やかな時間が流れていく。
名前が呼ばれ、床屋談義に終始しているうちに、散髪終了。
床屋から出てきて見上げる青の空 青空の青 海と交わる
外に出ると、厚い濃密な大気に押しつぶされそう。
まだ迷っている。
まだ迷っている。
車のエアコンの効きが悪くて、窓を開け放つ。
流れ込んでくる空気は、湿気を含んで最悪。
真面目に。
真面目にトレをしようと思う。
けど
左手首が言うことをきかない。
書類の廃棄作業の時に捻ったみたい。
車のエアコンは、いくら走っても効きが悪くて、まだ窓を開け放ったまま。
流れ込んでくる空気は、排気ガスを含んで最悪。
すれ違う車で窓を開けているような車はいない。
エコって言葉が空しく感じた。
幸せが空から降ってくる」
と、あの人が言うから、空を見上げてみた。
雲の間から垣間見えた青い空。
見える空は夏の青。
まぶしさで目が痛い。
どういうわけだろ、言われたとおりに幸せが、空から降ってきた。
JTBで切符を購入。
7月某日、東京へ。
一泊するホテルは新宿駅南口、らしい。
えーと…。(汗
どう行けばいいんだ…。
新幹線は品川で下車???。
山の手に乗り換え???
“しんじゅくえきみなみぐち”
まるで魔法の呪文のよう。
そっと小声でつぶやいてみる。
東京に限らず、都会は、他人との距離が近すぎて、
田舎者の俺はどうにも落ち着かない。
雲の間から垣間見えた青い空。
寄せる雲で青は押しつぶされていく。
それでも、降ってきた幸せは、確かにこの掌の中にある。
巷で評判の温泉にでも行けるかなと思ってHPで検索したら…。
あ。
遠いじゃん。
ホテルのユニットバスは好きじゃぁないんだよなぁ。。。
庭の睡蓮鉢の横の芝生に蛍が一匹、蒼白い光を放って、静かに居た。
ぬばたまの闇の中、俺は手を伸ばし蛍を捕らえようとしたが
蛍の元気がなかったのか、俺の指の間から転げ落ちて、芝生の草の間に落ち込んでしまった。
それでも、蛍は、ぼおっと、淡い緑色のような、蒼白いような、そんな光を放ち続けている。
捕らえるのをあきらめて俺は家の中に入り、母に蛍がいたことを告げる。
テレビを見ていた母は、俺の言葉に喜んで庭に出て蛍を探した。
最初、どこに隠れたのか、見つけられなかったが、
ほどなく、草の陰で光っている蛍を見つけることができた。
見つけてうれしそうに笑む母。
闇の中、蛍の姿は見えず、放つ光しか見えないのだが、
その光があまり動かないところをみると、やはり弱っているのかもしれない。
「おまえ、こんなところで、このまま、終わっちゃうのかい?」
母の何気ない、蛍を思いやるつぶやきに、俺の心が揺れた。
どうやら、俺んちも夏が来た。