この論文は、シリカ水の摂取で被害者を救ったエクスレイ教授が、スウェーデンの免疫医学の研究者と共同でアルミニウムアジュバントの役割について考察しています。
とりあえず、図面だけ訳しましたので、英文リンクから3ページ目の図面を印刷して、参照しながら、お読みください。
なお、一般的なアルミニウムアジュバントについてです。
図1
アルミニウムアジュバント兵器庫と自然免疫、獲得免疫
(a)ワクチン調製物が筋肉の間質液 (MIF)で希釈され、免疫カスケードの作用物質となる可能性のある一連の物質を生じる
(1) アルミニウムイオン;
(2) フリーな状態の抗原;
(3) アジュバントの粒子;
(4) 抗原と結合したアジュバント;
(5) フリーな抗原とアルミニウムの複合体;
(6) 筋肉間質液とアルミニウムの複合体;
(7) 筋肉間質液と結合したアジュバント;
(8) 筋肉間質液とフリーな抗原の複合体;
(9) 鉄粒子 (アジュバントの不純物として)がフリーの状態で、あるいはアルミニウムと抗原の複合体が吸着し、活性酸素種を生じる;
(10) 筋肉間質液と抗原の複合体にアジュバントが結合したもの;
(11) 筋肉間質液とアルミニウムの複合体にアジュバントが結合したもの.
筋肉間質液には、アデノシン三リン酸(ATP)、アルブミン、トランスフェリン、クエン酸塩、フィブリノゲンなどの生体分子が含まれるであろう.
(b) 上記の一連の作用物質は、
常在する筋肉組織(ネクローシスやアポトーシスによる細胞死の可能性)、および
単球 (アルミニウムアジュバントに誘発された、樹状細胞への分化の可能性)、
顆粒球 (アルミニウムアジュバンに誘発された、B細胞に直接作用する好酸球増加の可能性)、
マクロファージ (注射箇所近くに長期間残存することが知られており、アルミニウムアジュバントを内包することで特徴付けられる) および
樹状細胞などの浸潤性獲得細胞など多様なタイプの細胞に作用する.
後者は、主要な抗原呈示細胞である.
(c)作用物質と獲得細胞との間の相互作用の態様には多数の可能性があり、例えば、
(i) フリーな抗原、フリーな抗原とアルミニウムの複合体、筋肉間質液がフリーな抗原に配位した複合体子、アルミニウムイオンがトル様受容体に結合している;
(ii)抗原とアジュバントが結合したものに多数のトル様受容体が結合したもの;
(iii)アジュバント、抗原とアジュバントの結合体、筋肉間質液とアジュバントの複合体、筋肉間質液とアルミニウムイオンの複合体がアジュバントに結合したもの, 筋肉間質液と抗原の複合体がアジュバントが結合したものの、食作用(ファゴサイトーシス);
(iv) 膜受容体アルミニウムイオンの直接または間接結合、および活性酸素種の 細胞外(脂質膜)または細胞内(核)活性
(d) 抗原呈示細胞は以下の経路で獲得免疫を活性化する
(a')Nalp3 インフラマソーム(炎症反応に関連する生体分子)依存または非依存性の、IL-1bやIL-18などのサイトカインやケモカイン(図中、緑色の皿状)の放出
(b')共刺激分子の併用によって、主要組織適合抗原分子(MHC)がT細胞受容体へ抗原を呈示する
(c')B細胞およびT細胞に対する、アジュバントおよび/またはアルミニウムイオンの直接作用.