デングワクシアの治験
CYD14
2011年6月開始、0,6,12月の3回接種、抗体価を5年追跡
マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム、インドネシア
2歳から14歳
ワクチン接種群6851人
プラセボ群(食塩水)3424人
CYD15
2011年6月開始、0,6,12月の3回接種、抗体価を5年追跡
ブラジル、コロンビア、ホンジュラス、メキシコ、プエルトリコ
9歳から16歳
ワクチン接種群13920人
プラセボ群(食塩水)6949人
この治験で分かったこと
2歳から5歳の小児の場合、デングワクシアを接種した群の方が、入院が必要なデング熱に罹患した数が有意に多かった。 (Year3ということなので、2014年末には判明していたと思われる)
デング熱では、抗体依存性感染増強
が報告されていたので、ワクチンの副反応にもこの効果が影響していると考え、治験参加者の血液を検査することにしたが、接種前に血液を採取した治験参加者は一部だけ(10~20%)であった。
3回目接種1ヵ月後のサンプルはあったが、ワクチンによる抗体と、それ以前からあった抗体を区別できる検査方法がなかったので、新たに開発することになった。
9歳から16歳までの血清陽性(デング熱に罹患したことがある群)と血清陰性(デング熱に罹患したことがない群)をそれぞれコントロール群と比較
入院する必要があったデング熱に罹患した数
重篤なデング熱に罹患した数
ともに、血清陰性群は、コントロール群よりも悪い数値になっている
つまり、デング熱に罹患したことがない子供がサノフィー社のデングワクシアを接種すると、その後の5から6年の間に重篤なデング熱に罹患するリスクが2.44倍になるという結果が得られている(因みに、サノフィー社は、欧州でガーダシルを販売している会社である)