葉月のブログ

命題:ウイルスの糖鎖はヒトの糖鎖と同一なので病因とはならない

製薬会社の腐敗 その3

2019-10-31 | 資料
米国で製薬会社を訴え続けている検事 スティーブン・シェラー氏の本 『BIG PHARMA, BIG GREED』 から


37ページに、

米国の裁判所で、科学的証拠を提出できるかどうかを判断するために、Frye基準を使用していることが書いてあります。

Frye基準についての日本語論文(一橋法)

基準は、「関連する科学のコミュニティで一般に受けられていること」。

その後の、Daubert判決においての解釈では

「規則の下において、事実審裁判官は、許容性の認められた科学的証言または証拠の全てに、関連性(relevant)のみならず信頼性(reliable)があることも保証しなくてはならない 」

つまり、製薬会社が十分な量の査読論文を発表していれば、嘘も法廷で真実となってしまうというシステムができています。

また、製薬会社に不利な研究が論文として発表できない状況では、裁判で科学的証拠として提出できないシステムとなっています。


ロタウイルスの保護的効果

2019-10-28 | 論文
 
米国のベテラン小児科医の先生が、ロタワクチンを導入したら、もっと脅威のあるノロウイルス感染症が広がったと言っていましたが、ボリビアでも同じことが起こっている?
 
Abstract
The effectiveness of rotavirus vaccine in the field may set the stage for a changing landscape of diarrheal illness affecting children worldwide. Norovirus and rotavirus are the two major viral enteropathogens of childhood. This study describes the prevalence of norovirus and rotavirus 2 years after widespread rotavirus vaccination in Cochabamba, Bolivia. Stool samples from hospitalized children with acute gastroenteritis (AGE) and outpatients aged 5–24 months without AGE were recruited from an urban hospital serving Bolivia's third largest city. Both viruses were genotyped, and norovirus GII.4 was further sequenced. Norovirus was found much more frequently than rotavirus. Norovirus was detected in 69/201 (34.3%) of specimens from children with AGE and 13/71 (18.3%) of those without diarrhea. Rotavirus was detected in 38/201 (18.9%) of diarrheal specimens and 3/71 (4.2%) of non-diarrheal specimens. Norovirus GII was identified in 97.8% of norovirus-positive samples; GII.4 was the most common genotype (71.4% of typed specimens). Rotavirus G3P[8] was the most prevalent rotavirus genotype (44.0% of typed specimens) and G2P[4] was second most prevalent (16.0% of typed specimens). This community is likely part of a trend toward norovirus predominance over rotavirus in children after widespread vaccination against rotavirus.
 
 
現場でのロタウイルスワクチンの効果は、世界の子どもたちが罹患する下痢疾患の様相を変化させることになるかもしれない。
ノロウイルスとロタウイルスは、小児のウイルス性腸病原体の要因である。
この研究は、ボリビアのコチャバンバにおける広範なロタウイルスワクチン導入の2年後のノロウイルスとロタウイルスの流行に関する。
ボリビアで3番目に大きな都市の郊外の病院で、急性胃腸炎で入院した子ども及び急性胃腸炎で外来を訪れた5ヵ月から24ヵ月齢の子どもの便サンプルを採集した。
両ウイルスは、遺伝子型を同定し、ノロウイルスGII.4は更に配列決定した。
ノロウイルスは、ロタウイルスよりも頻繁に検出された。
ノロウイルスは、急性胃腸炎の子どものサンプル201例中69例(34.3%)から、下痢の無い子どものサンプル71例中13例(18.3%)から検出された。
ロタウイルスは、下痢のある子どものサンプル201例中38例(18.93%)から、下痢の無い子どものサンプル71例中3例(4.2%)から検出された。
ノロウイルスGII.4が、ノロウイルス陽性サンプルの97.8%から同定された。GII.4が最も多く同定された遺伝子型であった(遺伝子型同定サンプルの71.4%)。ロタウイルスG3Pが一番多く同定された遺伝子型(同44.0%)で、G2Pが2番目に多く同定された(同16.0%)。
この地域も、ロタウイルスワクチンの広範囲な導入後に、子どもたちにロタウイルスよりもノロウイルスがより蔓延する傾向を示す例の一つでありそうだ。

関連論文
細胞性免疫の測定
ロタウイルスとノロウイルスの同時感染



特異的抗体が感染を促進するというシナリオ

2019-10-26 | 論文
 
2009年10月
ランセットに掲載されたコレスポンデンス(読者投稿)で、HPVに既に感染している人でワクチン接種後に子宮頸がんが増加することに関して、抗体依存性感染増強の可能性を検討する必要があるのではないかと提案しています。
 
 
抗体依存性感染増強とは、ウイルスに特異的に付着した抗体(IgG)が、細胞の表面にある抗体への受容体(Fc受容体)を介して、その細胞に取り込まれる仕組みです。
 
子宮頸部の基底細胞に、この受容体となる胎児性Fc受容体があることが報告されています。
 
 
この受容体は、TNFαにより発現が促進されることもわかっています。
 

豪州女性、ワクチン接種後の子宮頸がん

2019-10-25 | 資料August18

デイリーメイルの記事です (デイリーメイルは英国で1980年代に薬害肝炎を報道した唯一の新聞でした)


31歳のオーストラリアの薬剤師の女性は、18歳の時ガーダシル接種し、その後も検診を定期的に受けていたが、26歳の時避妊ピルを処方してもらうため医師を訪れた際、定期健診の時期ではなかったが検診を受け、子宮頸部腺がんと診断されたということ。症状はなかった。

子宮を半分摘出したが、29歳で無事出産した。

当時のガーダシルの有効性は70~75%で、新しいガーダシルは90%の有効なので、ワクチンを接種するとともに、定期的に検診を受けるよう呼びかけている。








3千万円の予算の岡部先生は論文も出さずにこんな会議にでている

2019-10-23 | 資料
第6回 日経アジア・アフリカ感染症会議

協賛企業として今年からMSDが参加




岡部先生は、第一三共がサポートするセッションに参加
議題は、WHOがアナウンスした「予防接種への躊躇」
厚労省の技官も出席



この会議は今年が6回目で、2014年の1回目のイントロダクションで、2009年のパンデミック・インフルエンザに触れている。

実際には、2009年のインフルエンザは、季節性インフルエンザ以上のものではなかったにもかかわらず、WHOはパンデミックを宣言し、製薬会社は通常の治験をせずにワクチンを普及させ、一部の人にナルコレプシーという自己免疫疾患を発症させた。この時のワクチン購入キャンセルをめぐるグラクソ・スミスクラインとの取引で、サーバリックスが導入されたという話を聞いている。

日経アジア・アフリカ感染症会議には、WHOのオフィサーのNikki Shindo医師が、1回目の会議から、一番多くのセッションに参加している。調べると、2009年のインフルエンザパンデミック時に活躍なさったらしい。

WHOには2009年のパンデミックが嘘であったことをどうしても否定したいグループがあるようだ。



治験中ですら、子宮頸がんワクチン接種後に子宮頸がんを発症していた

2019-10-21 | 論文
シン・ハン・リー先生の講演のスライドへのリンクです

リー先生がHPVワクチンに注目するきっかけとなった論文の一つは、治験前にHPVの感染がなかったことがわかっていた女性2人が、治験中に子宮頸がんを発症したことを報告していました。

そのうちの一人は、HPVとは無関係の子宮頸がんで、もう一人は31型の感染後の子宮頸がんでした。

イスラエルでの治験

赤の文はリー先生が追加したもので、31型は16型と強く関連していると書いています。期待されるクロスプロテクションは無かったとうことでしょう。

製薬会社がジャーナルを支配する方法の一例として

2019-10-20 | 資料
医学系ジャーナルが製薬会社の影響を強く受けているという根も葉もない噂が流れています。例えば、メルクが出版社エルゼビアに自社の薬を高評価させる論文を発表するためにジャーナルを模造させたというニュースがありました。

もっと定期的に行われている製薬会社からの介入として、医師に配るために論文の別刷を大量に購入することが行われているという噂を耳にしましたので、調べてみましたら、以下のような論文が発表されていました。

(別刷とは、ジャーナル冊子の中の特定の論文を印刷したものです。定期購読していないジャーナルの中の論文を読みたいとき、著者に別刷請求をします。)


医学系ジャーナルの別刷の大量注文と製薬業界資金:ケース・コントロール・スタディ




ジャーナルの種類に拘わらず、別刷が大量に購入される論文は、医薬品業界が資金提供したものが顕著に多かった。特定分野のジャーナルよりも、一般の医療ジャーナルで別刷の注文が多かった。別刷の注文の一部は、出版社に多大な収入をもたらすほど、大きな金額になる。従って、別刷の注文は、論文出版のバイアスとなる可能性があるが、我々の研究デザインはこれについて調べるものではない。


以上のように、ジャーナルの出版社は、製薬会社から間接的に資金提供を受けることが可能となっています。製薬会社に不利な研究が、論文として発表できなくなっています。

シン・ハン・リー医師が、ガーダシル9にHPVL1DNAを検出した論文は、査読が終わった後に掲載決定が取り消され、編集長が辞任したという話を、今年の5月のHPVワクチン教育シンポジウムで紹介しています。

これが本当にハゲタカジャーナルでしょうか? その2

2019-10-20 | 資料
衣笠氏がハゲタカ出版社だと告発している「Remedy Publications」の「Annals of Clinical Case Reports」は、編集長および副編集長が共に日本人の医師の方です。


掲載された症例報告では、各国の大学医学部の医師が著者となっています。

オクスフォード大学


シドニー大学

ハーバード大学医学大学院

ハノーバー医科大学



ボローニャ大学


これが本当にハゲタカジャーナルでしょうか?

2019-10-19 | 資料
10月8日、衣笠医師は、ツイッターで池田修一先生が著者のお一人であった論文が掲載された出版社、「Remedy Publications LLC.」がビールのハゲタカ出版社のリストに入っていると書きました。


Remedy Publication LLC. のジャーナル「Clinics in Surgery」は、2016年発行の新しいオープンアクセスジャーナルですが、すでにインパクトファクターが1.820となっています。

 
編集委員の方々


9月の出版状況 一部






Theハゲタカ出版社「Remedy Publications」のジャーナルの引用状況

2019-10-18 | 資料
ビールのリストでハゲタカ出版社と称されたRemedy Publications は多数のジャーナルを出版していますが、そのジャーナルの引用状況がグーグル・スカラーで検索可能です。

下右側のグラフでもわかりますが、年々引用数が増えています。これは、逆ウェーバー効果でしょうか?




東海大学の外科医の先生方も、同じ出版社のジャーナルに投稿されています。
衣笠先生、東海大学にも通報お願いします。





藤田保健大学の先生方も、ハゲタカジャーナル利用されています。



なんと、村中被告が講師を務める京都大学も、ハゲタカ出版社を使っていました。




それは、論説の中身ではなく、3年遅れのコメントの内容ですよ (再掲、追記等)

2019-10-18 | 資料
この衣笠万里氏のツイッターで、論説にも挙げられていると書いていますが、「Remedy Publications LLC」が言及されているのは、3年遅れのコメントにおいてで、このコメントは、定年退職した教授が、ジャーナルのエディターにならないかと誘われたなどのコンタクトがあったジャーナルのリストであって、ハゲタカジャーナルのリストでは決してありません。




コメントは下記になりますが、Dear Editor と編集長様で始まっています。コメントの日付が2018年、エディトリアルが書かれたのは2015年です。

Following retirement from my Academic post of Professor of ....
「教授職を退職した後」で始まっています。

過去2カ月に、オープンアクセスジャーナルから20通のメールを受け取った。メールの内容は、論文投稿のお誘い(投稿料金割引き又は無料)、論文の査読のお誘い、編集委員参加(副編集長)へのお誘いなど。

つまり、このリストは、この教授がメールを受け取ったオープンアクセスジャーナルのリストであって、ハゲタカジャーナルのリストではないのです。
新参のジャーナル出版社がジャーナルを成功させるために、アグレッシブなビジネスを展開しているということです。





ビールのリストは、ビールの「直観」により選出されたもの

2019-10-18 | 資料

2015年のネイチャーの記事です。
ビールのリストが如何にいい加減なものかがわかります。

2015年、出版社、Frontiersがハゲタカ出版社リストに加えられました。



2018年、フロンティアーズ出版社のオンコロジー・ジャーナルのインパクトファクターは、4.416でした。


フロンティアーズ出版社のニューロサイエンスジャーナルシリーズは、ニューロサイエンス部門で2017年に引用数がトップでした。


そのハゲタカジャーナルリストの信頼度、そのリストを使って他人の論文を貶める人たちの信頼度こそ、疑われるものです。