4ヵ月齢のワクチン接種後まもなく川崎病を発症した白人女児の症例報告
患者は、生後2か月のワクチン複数同時接種(ジフテリア、破傷風、百日咳、ポリオ、B型肝炎の混合ワクチン、ヒブ、肺炎球菌、ロタ)の1週間後に発熱、浮腫、四肢の皮疹で入院。
生後4か月の健康診断の間は元気であったが、ワクチン複数同時接種(ジフテリア、破傷風、百日咳、ポリオ、B型肝炎の混合ワクチン、ヒブ、肺炎球菌、ロタ)の12時間後に、発熱。川崎病と診断された。
この患者の最初のワクチン後の症状は血管炎であり、2回目は川崎病であり、IVIgに即時反応した。
2回目接種後すぐに症状がでたことは、初回暴露での抗原感作の可能性と免疫介在性現象を示唆している。
患者の回りに疾患を呈しているものはなく、当病院で前後4週間川崎病のケースはなかった。
生後6ヵ月のワクチン接種(ロタを除く)では問題がなかったので、ロタワクチンが誘発因子であると疑われるが、同時に接種したものの独自または併用効果の可能性は除外できない。
結論として、個々の小児で、川崎病を含む血管炎にワクチンが関連している可能性があり、新しいワクチン接種に対する体系的なサーベイランスが必要である。
ロタウイルスと母乳に関する論文
ロタウイルスは、細胞膜の血液型抗原(糖鎖)に接着して細胞に侵入することが知られており、母乳に含まれる糖鎖がロタウイルスの接着タンパクに結合して、擬餌のような役割を果たしているのではないかという論文。
ここ数年、血液型O型の多い英国では、ノロ流行で病院閉鎖や学校閉鎖が頻発している。米国の小児科医が言っていたロタがノロを抑えていたのは本当だったのか?