「カーボンニュートラルCN・TCFDとトランジション・ファイナンス」シリーズ⑭
7月に開催した環境経営士対象フォローアップセミナーのテーマは「カーボンニュートラル
CNに向けた日本の政策」副題として2050CN実現に向けた金融施策-TCFD-トランジション・
ファイナンスでした。講師は国の政策立案者の講演からです。
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TCFDの動き
◆ G20からの要請を受け、金融安定理事会(FSB)が2015年に設置した民間主導の「気候関連
財務情報開示タスクフォース(TCFD;Task Force on Climate-relatedFinancial Disclosures)」。
◆ Michael Bloombergを議長とする32名のメンバー(日本から2名)により構成。
◆ 2017年6月に提言をまとめた最終報告書を公表。同年7月のG20ハンブルク首脳会議にも報告
TCFD賛同機関数
日本 997 英国 456 アメリカ418 オーストラリア151カナダ132
フランス131 韓国110
開示推奨項目
ガバナンス: 気候関連リスク・機会についての組織のガバナンス
戦略:気候関連リスク・機会がもたらす事業・戦略、財務計画への実際の/潜在的影響(2度シナ
リオ等に照らした分析を含む)リスク管理: 気候関連リスクの識別・評価・管理方法
指標と目標 :気候関連リスク・機会を評価・管理する際の指標とその目標
TCFDコンソーシアムの概要
⚫ 事業会社と金融機関の対話の場を作るべく、民間主導によるTCFDコンソーシアムを設立。
⚫ TCFD賛同済の日本の機関、及びTCFD賛同済の海外の機関の日本法人であれば、会員になることが
可能。オブザーバーとして、経済産業省・環境省・金融庁、GPIF、経団連、JPX、日銀が参加。
⚫ 2019年5月の発足以降、グリーン投資ガイダンスの策定、TCFDガイダンスの改訂などを実施。気候
変動関連について、効果的な情報開示や適切な投資判断に繋げるための取組を議論する場として、
国内のTCFD開示を質・量ともに着実に促進。
TCFDコンソーシアムを通じた「環境と成長の好循環」の実現
金融機関等向けの「グリーン投資ガイダンス2.0」を策定(2021年10月)
(投資家や格付・評価機関等が開示情報を評価する際に留意すべき点について議論)
※初版の「グリーン投資ガイダンス」は2019年10月に策定