ヒバリさんのつれづれ日誌

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一枚の顔

2014-06-18 11:08:00 | ノンジャンル
 五、六?年前の話である

  実家にいたわたしは、両親から一枚の写真を見せてもらった


 プロが撮ったと一目で解ったその写真は、母の肩にさりげなく手を置き

 自然な笑顔の父そしてはにかんだような笑顔の母の何とも微笑ましい姿


 「亡くなった時にはこれを遺影に」


  エッ?思わず自分の耳を疑った


 二人とも持病を抱えて病院通いは絶えなかったが

そんな話は まだまだ先の事と笑い話で終わった



 そして、今実家の仏壇の上にその自然な笑顔の父がいる


 その笑顔にいつ実家に帰ってもわたしは安らぎそして涙腺が緩んでしまう…


 偶然、朝刊の投稿欄にお坊さんの言葉が引用されていた

 「遺影は、同じ遺影でも違った顔の表情に見えることがあります」


 実家の庭にあるつわぶきの花が悲しく目に映ったのが印象的だった・・・秋