電験1種 電力・管理 問6
図1の電力系統において、系統の端末電圧Vrは、負荷の遅れ無効電力Qに対して(1)式の直線特性で降下するものと仮定する。 この系統の末端に接続される負荷の遅れ無効電力が、端子電圧に対して図2のように直線特性があるとすれば、系統の端末における電圧と無効電力は、ある値で安定状態となる。
系統のリアクタンスXは、5.0 [%] ( 100 [MV・A] 基準%)で一定であり、定格電圧時の負荷の遅れ無効電力が50 [MV・A] であるとき、安定状態における系統の末端電圧 [p.u.] 及び負荷の無効電力 [MV・A] を求めよ。 なお、電圧降下において負荷の有効電力及び送電系統の抵抗分は無視できるものとし、系統の送電端電圧は1.0 [p.u.] (=定格電圧)で一定であるものとする。
Vs X Vr
____mmm_______ 【負荷】
Q →
無限大母線
図 1
系統の電圧特性 : Vr = Vs - X・Q ・・・・ (1)式
Vr : 系統の端末電圧 [p.u.]
Vs : 系統の送電端電圧 [p.u.]
X : 系統のリアクタンス [p.u.]
Q : 負荷の遅れ無効電力 [p.u.]
ここにグラフがあるんですが・・・
上手く貼り付けができない・・・
図 2 負荷の電圧―無効電力特性
( 単位は定格時の電圧、電力に対する [%] )
この問題は電力の基準の取り方と、電圧降下において負荷の有効電力が無視されている点(従って電圧特性の式に虚数が現れていないこと)に気づけば比較的簡単な計算問題だと思う。
下記の解答が間違っていたら・・・ えぇい!
図2のグラフから
Q = 4x Vr - 300 【%表示】を得る。
さて、ここでの Q [%] は
定格電圧時の負荷の遅れ無効電力 50[MV・A]を基準としている。
従って 100MV・Aを基準とすれば
2Q = 4 x Vr - 300
Q = 2 x Vr – 150 を得る。
これを単位法で表せば
Q = 2 x Vr - 1.5 【p.u. 表示】 ・・・・・・・・・(2)
(2)式を 設問の電圧特性 (1)式に代入すれば
Vs=1、 X=0.05 として
Vr=1-0.05 x (2 xVr-1.5)
Vr=1-0.1・Vr+0.075 より
Vr=0.97727
系統の端末電圧 Vr=0.977p.u. (答)
これを(2)式に代入して
Q=2x0.97727-1.5=0.45454 p.u.
従って Q=100MV・A x 0.45454=45.454MV・A
負荷の遅れ無効電力 Q=45.5MV・A (答)
試験会場だと こんなに簡単には解けないですよね。
でも・・・ 正解かなぁ???
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