行列店の二毛作は牛脂を使った絶品まぜそば
北千住の行列店「牛骨らぁ麺マタドール」が、月曜のみ「まぜそば専門 闘牛脂」として営業している。定休日を利用し、同じ店舗で複数のブランドを展開する二毛作というヤツだ。店舗は北千住駅東口を出て電機大沿いに南下。大踏切のそばにある。ラーメン、つけ麺が中心のマタドールと違い、闘牛脂は看板の通り「まぜそば」専門だ。
一時は人手不足で休業していたこともあったが、現在はメニューを「旨塩まぜそば」と、牛カツを乗せた「贅沢塩まぜそば」に絞って営業。かつては醤油味、味噌風味、タイ風まぜそば、台湾まぜそば、スパイシー&ハニーと5種のフレバーが楽しめたが、これも時代の流れ、いたしかたない。今回は「贅沢塩まぜそば」をオーダーした。
着丼したのは、レアな仕上がりの牛カツが一際目を引く一杯。カツの上にはタマネギベースで少し甘みのあるオレンジ色のソースがかかる。丼全体を混ぜて啜り上げる前に、まずはカツのみを口へ。揚げたてで衣はサクサク。牛肉は筋のないローストビーフ状で、柔らかく旨い。ライスを注文して牛カツと一緒に頬張るのも良いだろう。
混ぜるのが勿体ない整った丼相だが、いよいよ丼底の塩ダレと麺、具材の天地を返して啜っていく。麺は平打ちでモチモチ。クセの少ない仔牛の脂に岩塩を合わせたタレが絡みつき、箸が止まらない。トッピングはカツの他、細切りメンマ、トマトソース、牛バラ肉、青ネギ。ひと口ごとに味の濃淡が楽しめるのも「まぜそば」ならでは。
また、味のベースが塩なので、それぞれのトッピングの味が際立つのも魅力である。最後は、まぜそばに添えられたスープを飲み干し完食。このスープ、見た目はコンソメ風だが、実は鰹節香る和出汁になっているのも面白い。食べられるのは週1回・月曜のみとハードルは高いが、何度も訪れたくなる一杯である。
<店舗データ>
【店名】 まぜそば専門 闘牛脂
【住所】 東京都足立区千住東2-4-17
【最寄】 JR常磐線「北千住駅」東口徒歩3分