松戸の味噌の名店、古豪「美春」
新京成線・松戸新田駅から歩いて7分ほど。上本郷郵便局そば、とうかえで通り沿いにある味噌ラーメンの人気店「美春」へ。1979年に県立松戸高校そばで創業したが、2001年12月に現在の場所に移転。ご主人の小島光浩氏は、母の大衆食堂を受け継ぎラーメン店に。本場・北海道の一杯を楽しめるようにと独学で味を磨いた。
その集大成と言える味噌ラーメンは人気を博し、ラーメン評論家・石神秀幸氏の本でも度々取り上げられた。遠方からの客も多いという。現在は茨城県桜川市の羽黒駅前に暖簾分け店がある他、シンガポールにも支店を構えている。店内はカウンター6席と、最大6人がけのテーブルが5卓の計30席。家族連れの来店も多い。
ラーメンは味噌に加え、醤油と塩も提供。各種、通常のスープより材料の分量と煮込み時間を増やした「特撰」や、生姜風味の「黄金」など様々用意されている。中でも主力の味噌は、辛味噌、旨辛激味噌、えび味噌、札幌とろ味噌、白味噌プレミアム、赤マー油入り「レッドラベル」、黒マー油入り「ブラックラベル」など種類も豊富だ。
今回は「特撰味噌らーめん(860円)」をオーダー。スープは豚骨、鶏ガラ、野菜に加え、羅臼昆布やサケ節など道産食材も使用した濃厚なもの。そこに赤味噌主体でほんのり甘い味噌ダレを合わせている。表面には香味野菜をじっくり揚げて風味を移した油が厚く張られており、スープはアツアツ。これは食欲をビンビンに刺激してくる。
合わせるのは札幌味噌の定番「西山製麺」の中太縮れ麺。熟成させることで強いコシを生み、濃厚な味噌スープと丼の中でしっかり五分に渡り合う。ロース肉のチャーシューはクラシカルな仕上がり。ほか、味玉が半玉とモヤシ、玉ネギ、細切人参、コーン、刻みネギが乗る。さすが安定の一杯。次回はどの味噌を啜ろうか。
<店舗データ>
【店名】 美春
【住所】 千葉県松戸市上本郷4079-1
【最寄】 新京成線「松戸新田駅」徒歩7分