先日、重症筋無力症の男性患者さん64歳が来院されました。 除石・歯面清掃等の定期健診です。 2年ほど前、無意識にまぶたが下がり始めたため、不審に思い地元の眼科医院に行かれたところ、病名がわからず、お茶の水にある井上眼科を打診したら、「ごく初期の重症筋無力症」と診断されました。 早期発見が功を奏すとは、癌に限らず、まさにこの病気もそのようでして、特殊な免疫抑制剤の服用で、症状は改善され、日常生活に何ら不憫はないとのことです。 しかしながら、免疫抑制剤との付き合いは一生続くと嘆いておられました。(副作用は皆無ですが、金銭面で、高額医療費の控除は受けられますが、それでもかかります ) 免疫抑制剤を服用されていることから、主治医には、インフルエンザをはじめ、風邪にはくれぐれも気をつけるよう口酸っぱく言われているようです。 そこで、「歯みがき、特に口腔洗浄剤の使用など、口腔内の衛生に気を付ければ、風邪の予防に大いに役立ちます。 特にインフルエンザウイルスと口腔内細菌とは密接な関係があるようです。 口腔洗浄剤には殺菌作用のある薬剤もふくまれていますので(殺菌の用い方に語弊がありますが、一般的な言い回しとして)、衛生状態は飛躍的に向上します」とご助言しましたところ、物凄く喜ばれました。 口腔衛生の向上が全身の健康維持に直結する、という当たり前の事項ですが、改めて、その啓蒙活動の重要性を身に染みて感じました。