食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

シードル^~そして、黄金のリンゴ

2020-01-28 08:08:45 | 日記
昨晩、BS- 「太田和彦の、ふらり旅、新居酒屋百選」は、青森の弘前が舞台でした。番組の前半、シードル(リンゴからつくるお酒)造りで世界一に輝いた方が登場。シードルに対する思いのたけを語られました。日本では、シードルってほとんど聞かないけれど、我が国のリンゴは世界一、特に青森は有名ですから、シードル世界一に輝ける土壌は十二分にあったわけです。 その方(すみません~お名前忘れました)に、続けとばかりに、現在、弘前ではシードル造りがブームのようです。 まさにこれをコロンブスの卵と言わずして何をかいわんやってところですね。番組内のテロップに、世界一のシードルへの称号が「黄金のリンゴ」と出ました。えっ!!!黄金のリンゴ!!! もう、僕の歴史好き薄っぺらいうんちくを傾けさせてください。 ~~~ ギリシャ神話からの有名な物語です。女神と人間(ギリシャの王様)の結婚式がありました。一人だけ披露宴に呼ばれなかった女神がいます。嫉妬と争いの女神エリスです。嫉妬と争いなんて縁起が悪いですものね。エリスは嫉妬します。「よし、披露宴にひと波乱おこしてやろう」宴会場に、黄金のリンゴを投げ込みます。突然、転がり込んできた黄金のリンゴには、「最も美しい女神がこれをもらえる権利を有する」と書かれております。三人の女神が名乗りを上げ、大ゲンカになりました。ゼウスの妻ヘラ、ゼウスの娘アテネ、そして美の女神ビーナスです。ゼウスは憎まれたくないので、ジャッジをトロイの王子パリスに委ねます。逡巡したあげく、彼はビーナスに黄金のリンゴを渡しました。そのお礼に、ビーナスは絶世の美女ヘレネをパリスに引き合わせます。ヘレネを一目見て恋に落ちたパリス、彼は彼女を連れてトロイに戻るのですが、実はこのヘレネ、ギリシャのスパルタ王妃だったのです。当然の如く、スパルタ王は激怒します。彼はギリシャの大軍を引き連れて、トロイに攻め込みました。これが、トロイの木馬で有名な「トロイヤ戦争」です。 さてさて、時代はとんで、東ローマ帝国時代。皇帝のお妃選びのため全国から選りすぐりの美女が宮殿に集められました。皇帝が指名したその中のひとりに、「黄金のリンゴ」が渡されるのです。  実は現在行われておる美人コンテスト、祖型は東ローマ時代のお妃選び、さらにさかのぼるとギリシャ神話にあったのです。 とまあ、青森の弘前から、ギリシャ神話に話がとんで、辻褄が合ったところでお開きにさせていただきます。 自分的に、シードルって、もっとメジャーになって如かず、なお酒だと思うのですが・・・・・・・