大きなかぶ農園の日々

じじとばばのゆるい暮らし

未開の地・アッパラパー族

2021年09月20日 13時06分29秒 | 日記

日曜日は家の向かいの小さな田んぼの稲刈りだった。

爽やかな秋風の吹き渡る快晴の中、顔なじみの5-6家族が朝から集まってきた。

子どもたちが稲を刈る。大きな子も小さな子も鎌を持つと堂々とした農民だ。

子等が刈った稲を、母さん達が倉庫に保管してあった去年の藁を濡らして叩いて、それで束ねていく。

父さん達がハザ木を組んで、そこに稲を掛けていく。昔昔の村の風景が再現されていく。

昼前には終わって、田んぼの周りで皆各々に弁当タイム。

午後は恒例ハウスの水やり。軽トラの荷台に積んであるポリタンクに母屋の横の川からポンプで汲み上げて運ぶ。

4-5人が軽トラチームとなり慣れないマニュアル車の運転を、危なっかしくも皆で協力し合い畑と水くみ場を往復する。

世界の先進にっぽん国に在って、ここはまさかの未開の地。軽トラの荷台に重なり合ってキャーキャーと笑い声響かせる。

一人で黙々とやれば限りなく修行僧の境地を体験できるが、皆でやれば全員アッパラパー族。

いつもいつも人の笑い声(肥)を聴きながら育った幸福な米や野菜が、人の身体を一層健やかに整えてくれる。

写真は畑隊の名カメラマンのみなさん


いないいないばあ

2021年09月20日 08時13分26秒 | 日記

大泡立ち草の花が終わり、セイタカアワダチ草が咲き始めた。

刈り採って葉と花をしごきざるに干す。

茎は細かく切り同様に干す。

ヨモギには種が付いてきた。それも刈り採って干す。

心は弾む

イタドリの葉が黄色になった。

畑の中のウツボ草が増えてあちらこちらに群れをつくる。

数年前、わざわざ取り寄せて植えた10数本の栗の木はほとんどネズミがかじり、しかし2本生き残る。

去年、台風で大きなニセアカシアが倒れた。直撃され半分に折れたクルミの木も

横から伸びた枝がグンと胸を張って生きている。

今年、ハウスの中で10年生きた山椒の木が枯れた。台風でハウスが壊れて一冬野ざらしにしてしまい、、そうなった。

寒い北海道では中々実が付かず、、、しかし木が年々大きくなり、去年は実の佃煮ができるほどの豊作で安心し、油断した。

春、待てども待てども芽吹かず、、、上の方の枝は枯れて力なく、触るとポキポキ折れた。葉は一枚も付かず。

胸がズキズキと痛み、山椒がかけがえのない存在と気づく。

当たり前のように、与えられるだけ与えられて、、失ってみて気づく。

諦めきれず時々太くなった木の根元を触ってみては、まだ根も張っているし、、生きているのかも知れない、、、、

毎日ハウスに入るたびにチクチクする胸の痛みは消えることがなかった。

ある日、あまりの落胆ぶりを見かねたかのように、幹の根元にポチっと小さな緑の葉が一枚出た。おおおお!!

生きていた! いないいないばあ!!!

そおーっと見守っているとぐんぐん小さな枝を伸ばし、わさわさと葉を繁らせた。

山椒よ、バアさんの心臓ぐらぐら揺さぶって、ゲラゲラ笑っているんだろう。

バアさんも時々死んだふりしてジイサンをからかってみるか。。

 

写真はひわ