医療崩壊の始まり、働く人がいなくなる
診療報酬が改正されました。
本体0.88%上げですが、薬価が0.96%下げられ実質わずかですがマイナス改定です。
ことも有ろうに診療所では賃金上昇のさなかでありながら0.25%の下げになります。
もはやこれからの医療はどうやりくりするかではなく、どう逃げるか、副業をするかという事になると思います。
開業医の寿命は70.8歳、平均時間外労働80時間越え
開業医の収入はばらつきが有ります。収入が苦しい開業医は閉院となる可能性が出てきました。
収入が多い所でも楽に稼いでいるわけでは有りません。時間外労働80時間後はもう法律違反のようなものです。在職死亡では即労災ですが、開業医師にはありません。
45時間でも産業医の面接が労災に慎重な企業では行われます。
実際私の先輩どころか同級生や後輩の開業医がどんどん死んでいます。
毎日死ぬかかもしれないと思って働いています。
それは勿論、大阪の心療内科の放火殺人事件ではなく、過労死の事です。
医師会長の「心が折れる」のあいまいさ
医師会は自己表現が上手くありません。
同情を買おうとするとかえって逆効果になり、相手のザディズムを引き出します。
事実を言えばよいのです。開業医は命を削って、人生の時間を犠牲にして働いています。
時間外労働を80時間以上して収益率が下がれば大変です。
高齢の開業医はお金より時間が欲しいに決まっています。
当方では事務員募集を1年半労基署に掲げていますが、応募は誰も有りません。
人件費高騰の折、これは取り下げます。看板も2か所取り下げました。
胃カメラもスタッフがいないし利益が出ないので、やめて中古で売り払いました。
患者を減らさないと自分が「危ない」です。
医師会はこういった医療の現状を率直に表現すればいいのですが・・・
これはもう薬業界のストライキか!?
薬が有りません!
私の診療机の上には無いクスリと無くなる薬の状況の張り紙で一杯です。
風邪薬はほとんど在りません。後発品も有りません。
もはやもうからないクスリは本気で作っていないようです。
今コロナ前より患者数は変わらなくても1,5倍働いている感じです。
診療中に発熱外来が始まると、看護師が防御着を着始めますが、
心療内科の診療中にそれを見るとまたかと嫌になります。外は寒いし!
それで薬が無いので大変です。薬価の切り下げもきついので、医師が自由に使える薬は少なくなるでしょう。
患者が多くなればますます薬が無くなるでしょう。
セレスタミンよお前もか!
昔子供が食事性のアナフィラキシーによくなっていたので、一刻を争う時にセレスタミンを緊急に使っていました。
これを使うと救急車を呼ばなくても良いから、いつでも使えるよう冷蔵庫にいつも張り付けていました。
一作年から養蜂をしています。
ミツバチにすでに5回刺されましたがアナフィラキシーにはなりません。
しかしまだオオスズメバチに刺されてはいません。
これはミツバチとレベルが違うので私が刺され異変が起こった時にのすぐ飲めるようにしてます。
いずれにせよ、薬が無い、人がいないではもう医者も丘の上の河童です。
私は将来は養蜂家に転職するつもりです。
そのうち若い医者は日本を出てアメリカに行きます。
アメリカでは若い日本人医師の年俸は40~50万ドルと聞いています。
医療介護福祉を抑制して行けば誰もいなくなります。
実際産業医で企業に行くとすでに医療事務を止めて転職している人を見かけます。
看護師も13%看護師を辞めていると聞いています。
ただもう祈るばかりですね。。。