統合医療日記

ここでの統合医療とは単に西洋医学と東洋医学の統合ではなく、病気を肉体と精神と社会及び自然環境の4視点から見ていきます。

炭素循環農法その②限りある幸福

2013-12-28 23:23:38 | 農園の詩(うた)

シイタケの榾木にシイタケ菌糸の駒を打って1年ほど日陰に置いておくのですが、ラドンの山ではマイナスイオンが多いためか1年もたたないうちにシイタケが出てきます。









この榾木を立てかけておくと春は春子、秋は冬子としてシイタケが出てきます。まさに森のアワビと言われるようにとても美味しいシイタケができます。当然自分たちでは食べきれないので温泉朝市で売ったりもしますが、皆が争うように買っていきました。おおむね3年間はこういう調子で5年経つとあまりキノコが出てこなくなります。昔は7年は持ったのですが、この頃は酸性雨のために木が腐りやすく持ちません。







そして今や第三榾場は上記の如くの現状です。本来は榾木の重さだけシイタケが取れると言われていましたが、実際は三分の一位でしょうか。今では第4榾場が頑張っていますが、段々とシイタケの出来が少なくなりました。大きなクヌギはほとんど無くなり、シイタケの木を使っていますが、私のような老人にはもはや切り倒すには危険作業です。切り倒したクヌギの後にクヌギの苗は植えましたが成長するまでに命が持つかどうか分かりません。このように幸せの量は徐々に時と共に減ってきます。そしてもう十年もたてばここに榾場があった事すら分からなくなるでしょう。

尖閣戦争先週義父が91歳で死にました。ソ連に5年間抑留され、極寒の中の重労働に耐え、幾多の仲間の死の間から生き延び、帰国時にもマラリアに罹りながらも帰国することができました。「ダモイ」と叫びながら多くの日本人がソ連で死んで行ったとのことです。私は義父の話から「ダモイ」というタイトルの小説を書こうと思っていましたが、それも彼の死とともにかなわなくなりました。私の叔父も一人はガダルカナルで一人はインパール作戦で戦死しました。戦死というか餓死であったかも知れませんが。。。
 2つの原爆、沖縄、東京空襲などの数多くの犠牲者のもとに不戦の誓いが68年続いていますが、それも怪しくなってきました。多くの犠牲者の教訓という榾木が朽ちてきました。平和主義と言う榾場のもとにのもとに発展してきた経済的豊かさも、性急な特定秘密保護法案とも重なり、朽ち果ててきそうな雰囲気です。日本では靖国参拝も賛成82%反対14%、驚くべき数字です。一体、戦死もしくは餓死した英霊がまた戦争に繋がることを、自分たちの死が理由にされてまで希望するのでしょうか。戦争のきっかけはほんの些細なことから始まります。誰かが暴発して戦闘状態になりかねません。原発事故と言う想像を絶する事故が起きたように尖閣戦争と言う小競り合いが生じないとも限りません。先週タクシーの運転手が言っていました。ある上海で働いているお客さんが日本人だと分かるとタクシーが乗車拒否されるそうです。乗車拒否位なら良いが、人質にされてはたまったものではありません。


いじめっ子といじめられっ子の心理いじめられた子は毎日毎晩苦しみその恨みを大人になっても解消できません。トラウマになることもあります。しかし苛めた子はそんなことはありません。大きくなって苛めた子に文句を言っても「そんなことあったっけ!」あるいは「それは悪かったな~」と言ってあっけらかんとしています。いじめられた子はそれを聞いて「俺はこんなに苦しんだのにこいつは全然気にしていないなんて!!」とがっくりします。このように苛めた方は苛められた方の心理が全く分かっていません。第2次世界大戦は忘れ去られるほどまだそう遠くはありません。日本人は誰もが、また韓国や中国に戦争を仕掛けてくるとは思っていません。恨みもありません。しかし、相手方は親が殺されたり親戚が殺されたりしている人がまだ生きていて、日本人が考えているよりははるかに恨みが強いのです。

いじめっ子の言い分いじめっ子は言います「いじめられっ子にも問題がある」と。これを聞くといじめられ経験がある私もムッときます。しかしこれは実は一理あります。彼らは心理学者ではないので分からないと思いますが、直感的に理解しているのでしょう。それは苛められて相手に反発しないと相手のサディズムを誘発してしまうということです。マゾヒズムはサディズムを呼ぶのです。相手に反発されるとうっとうしくなって相手にされなくなります。それがいじめを回避する策なのです。

経済戦争韓国特に中国は強くなりました。その結果日本にも遅ればせながら反発してきています。しかしもはや武力で対抗することはできません。日本がどうしても我慢できないなら、経済関係を韓国や中国から東南アジアやインド、にシフトすることでしょう。もはや眠れる獅子は中国ではなく日本なのです。平和ボケの日本が目を覚ましたら世界経済の地図が変わり、防衛力は強化され結果的に軍事技術は向上します。防衛も攻撃もコインの裏と表です。


これは第4榾場のシイタケ。これを取りに行くとき軟弱にも足を捻挫してしまいました。




意外と治らなかったので休診中のクリニックに入り一人治療しました。これは光針治療で患者さんに人気のツボ治療です。手間はかかりますが良く効きます。取り敢えず歩くときの痛みは治りました。


これで明日からまた一万歩歩けるので、安心して今日は高コレステロールのうな丼と手製のローストビーフを食べました。ローストビーフとても美味にてもう一杯食べました。。。


炭素循環農法ではシイタケの後キノコ菌でボロボロに朽ち果てた木くずを畑に埋めて高級野菜を作ります。限りある幸福しかしそれは榾木が畑の地力を高めるように、新たなる発展と平和の機会でもあります。

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炭素循環農法その①イノシシの言いぶん

2013-12-09 23:14:58 | 農園の詩(うた)

山や畑を回ってみるとイノシシが暴れています。植えた無花果の苗もイノシシが蹴散らしています。大きな足跡と倒れた苗です。


イノシシがミミズもしくはミミズを食べに来たモグラを狙って堀散らかしています。


15年くらいなる柿の木もイノシシのために倒れそうになっていました。まさに獣害というところです。




取り敢えず山から栄養分の無いマサ(赤土)を取ってきてこれで苗を植え変えなければなりません。


こんな風に根の周りを養分の無い土で埋め固めます。


その前に買ってきた苗についている鶏糞か牛糞の入った肥料土を徹底的に洗い落とします。


こういった作業を新しい苗木には行います。これでイノシシに引き倒されることはありません。



そうすると、こんな風にイノシシが途中であきらめます。


城下カレイは何故美味いのか。鶏糞や牛糞などの生肥料をいきなり土に入れると土壌は腐敗しアンモニアなどが出てきます。ミミズや小さな虫が出てきてそれらを食べて土壌の腐敗成分は徐々に減少していきます。そして土壌の中にある細菌によりそれらはさらに分解されてきます。農家は昔からたい肥小屋と言うのを作り、細菌を利用してボカシ肥料(発酵肥料)を作ります。これらを肥料として畑にまくと、土壌を腐敗させることなく、すぐに植物に栄養を与えることができるからです。山では落ち葉が腐り、こういう現象が自然と起こっているのです。そしてミミズを食べにモグラがやってきて、それをイノシシが追いつめて食べるのです。ミミズも食べますが。。。またミミズだけでなくモグラもイノシシも糞をして色々な菌をまき散らします。それが土壌菌となって有機物が分解されてゆきます。森林の土はまさにボカシ肥料なのです。雨がその肥料の有機成分を溶かして、川藻の養分となりプランクトンのエサとなり、そのプランクトンが魚のえさになります。ある時は腐葉土から養分を吸った雨水は地下水となり海に注ぎます。大分に城下カレイと言う魚があって、とっておも美味しいです。地下水の流入口にプランクトンがわきそれをカレイが食べ、栄養たっぷりのカレイになるからです。

 大分話がそれましたが、何故買ってきた苗木に着いた養分のある土を取り養分の無い赤土で固めるかと言うと、苗木に着いた発酵していない肥料土は腐敗臭がするので、イノシシがミミズが必ずいると思い、苗をひっくり返してしまうからです。イノシシはものすごく鼻が効きます。赤土には有機成分が無いのでミミズが来ません。しかし、作業が大変ですがここまですれば苗は必ず着床します。ただし最初は少しだけ配合肥料をします。イノシシは化学肥料には向かってきません。



むしろ植物は大地に養分を吐き出します。その養分を求めて細菌がやって来ます。最近はマイナスに帯電していますので陽イオンの微量元素をたくさんつけてきます。養分をもらおうとして根に近づいてきた細菌から微量元素をもらうのです。これが植物の最も重要な要素なのです。


微量元素があなたを救う植物は土の中のミネラルさえあれば自力で成長することができます。炭素循環農法とは炭素Cを持つ有機物をキノコ菌などの微生物で発酵させて、土壌の中に入れることですが、もともと植物は空気中の炭酸ガスから炭素Cを得ていますので、問題は窒素Nでこれは土中からとるしかありません。田んぼならば蓮華草を入れて、蓮華の根にある根粒から根粒菌を通して稲は窒素をもらうことが出来ますが、畑では少し窒素を補う必要があります。しかし近年窒素肥料をやり過ぎて地下水に硝酸性窒素が多くなってきています。硝酸性窒素には発がん性があります。窒素肥料で育てた青汁の取り過ぎは問題です。
 一番大切なのは実は微量元素です。炭素循環農法でできた野菜は昔完全野菜と言っていたものです。これは実は微量元素が豊富という意味なのです。何故かというと植物も人間も成長するには酵素反応が必要だからです。すなわちその酵素が微量元素からできているのです。炭素系肥料を土にそんなに突っ込まなくても微量元素さえあれば完全野菜となります。一番大切なのは有機成分の肥料ではなく土中に微生物が沢山いることなのです。微量元素の多い野菜を食べると病気になりません。すべての病は酵素反応異常すなわち微量元素の不足から来ているのです。


誤った日本の林業政策微量元素は地下深い岩にあります。ですから大きな木でないと微量元素は吸いとれません。地下深い根からとられた微量元素は木の葉となり紅葉した葉は落ち葉となり、腐葉土となり低木草か草や野菜に吸収されます。ところが林業政策で、ドングリの実がなる広葉樹であるクヌギは切り倒され、常緑樹の杉やヒノキにとって代わりました。微量元素(紅葉の色の元)を含んだ落ち葉の少ない山の土の地力は落ちて川の水も養分を蓄えることなく、川や海の魚も少なくなりました。イノシシの好物であったドングリは無くなりイノシシは人里に下りて農作物を食べ荒らすようになりました。もともと都市開発でイノシシやタヌキ、狐が暮らす山が無くなってきています。「獣害獣害と人は言うが、それはみんな人間のしたことが原因だ」と言うのがイノシシの言い分です。おまけにスギ花粉症が多くなりました。さらにはPM2.5と結合し、益々アレルゲンとしてのパワーアップが進行しているのです。
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