統合医療日記

ここでの統合医療とは単に西洋医学と東洋医学の統合ではなく、病気を肉体と精神と社会及び自然環境の4視点から見ていきます。

炭素循環農法その①イノシシの言いぶん

2013-12-09 23:14:58 | 農園の詩(うた)

山や畑を回ってみるとイノシシが暴れています。植えた無花果の苗もイノシシが蹴散らしています。大きな足跡と倒れた苗です。


イノシシがミミズもしくはミミズを食べに来たモグラを狙って堀散らかしています。


15年くらいなる柿の木もイノシシのために倒れそうになっていました。まさに獣害というところです。




取り敢えず山から栄養分の無いマサ(赤土)を取ってきてこれで苗を植え変えなければなりません。


こんな風に根の周りを養分の無い土で埋め固めます。


その前に買ってきた苗についている鶏糞か牛糞の入った肥料土を徹底的に洗い落とします。


こういった作業を新しい苗木には行います。これでイノシシに引き倒されることはありません。



そうすると、こんな風にイノシシが途中であきらめます。


城下カレイは何故美味いのか。鶏糞や牛糞などの生肥料をいきなり土に入れると土壌は腐敗しアンモニアなどが出てきます。ミミズや小さな虫が出てきてそれらを食べて土壌の腐敗成分は徐々に減少していきます。そして土壌の中にある細菌によりそれらはさらに分解されてきます。農家は昔からたい肥小屋と言うのを作り、細菌を利用してボカシ肥料(発酵肥料)を作ります。これらを肥料として畑にまくと、土壌を腐敗させることなく、すぐに植物に栄養を与えることができるからです。山では落ち葉が腐り、こういう現象が自然と起こっているのです。そしてミミズを食べにモグラがやってきて、それをイノシシが追いつめて食べるのです。ミミズも食べますが。。。またミミズだけでなくモグラもイノシシも糞をして色々な菌をまき散らします。それが土壌菌となって有機物が分解されてゆきます。森林の土はまさにボカシ肥料なのです。雨がその肥料の有機成分を溶かして、川藻の養分となりプランクトンのエサとなり、そのプランクトンが魚のえさになります。ある時は腐葉土から養分を吸った雨水は地下水となり海に注ぎます。大分に城下カレイと言う魚があって、とっておも美味しいです。地下水の流入口にプランクトンがわきそれをカレイが食べ、栄養たっぷりのカレイになるからです。

 大分話がそれましたが、何故買ってきた苗木に着いた養分のある土を取り養分の無い赤土で固めるかと言うと、苗木に着いた発酵していない肥料土は腐敗臭がするので、イノシシがミミズが必ずいると思い、苗をひっくり返してしまうからです。イノシシはものすごく鼻が効きます。赤土には有機成分が無いのでミミズが来ません。しかし、作業が大変ですがここまですれば苗は必ず着床します。ただし最初は少しだけ配合肥料をします。イノシシは化学肥料には向かってきません。



むしろ植物は大地に養分を吐き出します。その養分を求めて細菌がやって来ます。最近はマイナスに帯電していますので陽イオンの微量元素をたくさんつけてきます。養分をもらおうとして根に近づいてきた細菌から微量元素をもらうのです。これが植物の最も重要な要素なのです。


微量元素があなたを救う植物は土の中のミネラルさえあれば自力で成長することができます。炭素循環農法とは炭素Cを持つ有機物をキノコ菌などの微生物で発酵させて、土壌の中に入れることですが、もともと植物は空気中の炭酸ガスから炭素Cを得ていますので、問題は窒素Nでこれは土中からとるしかありません。田んぼならば蓮華草を入れて、蓮華の根にある根粒から根粒菌を通して稲は窒素をもらうことが出来ますが、畑では少し窒素を補う必要があります。しかし近年窒素肥料をやり過ぎて地下水に硝酸性窒素が多くなってきています。硝酸性窒素には発がん性があります。窒素肥料で育てた青汁の取り過ぎは問題です。
 一番大切なのは実は微量元素です。炭素循環農法でできた野菜は昔完全野菜と言っていたものです。これは実は微量元素が豊富という意味なのです。何故かというと植物も人間も成長するには酵素反応が必要だからです。すなわちその酵素が微量元素からできているのです。炭素系肥料を土にそんなに突っ込まなくても微量元素さえあれば完全野菜となります。一番大切なのは有機成分の肥料ではなく土中に微生物が沢山いることなのです。微量元素の多い野菜を食べると病気になりません。すべての病は酵素反応異常すなわち微量元素の不足から来ているのです。


誤った日本の林業政策微量元素は地下深い岩にあります。ですから大きな木でないと微量元素は吸いとれません。地下深い根からとられた微量元素は木の葉となり紅葉した葉は落ち葉となり、腐葉土となり低木草か草や野菜に吸収されます。ところが林業政策で、ドングリの実がなる広葉樹であるクヌギは切り倒され、常緑樹の杉やヒノキにとって代わりました。微量元素(紅葉の色の元)を含んだ落ち葉の少ない山の土の地力は落ちて川の水も養分を蓄えることなく、川や海の魚も少なくなりました。イノシシの好物であったドングリは無くなりイノシシは人里に下りて農作物を食べ荒らすようになりました。もともと都市開発でイノシシやタヌキ、狐が暮らす山が無くなってきています。「獣害獣害と人は言うが、それはみんな人間のしたことが原因だ」と言うのがイノシシの言い分です。おまけにスギ花粉症が多くなりました。さらにはPM2.5と結合し、益々アレルゲンとしてのパワーアップが進行しているのです。

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